2025年5月21日に放送されたNHK連続テレビ小説『あんぱん』第38回では、視聴者の心をえぐるような号泣回が描かれました。
細田佳央太さん演じる豪の戦死という報せが朝田家にもたらされ、静寂と悲しみのなかに一筋の怒りがこだまする場面が話題に。
そして何より、その感情を全身で表現した蘭子役・河合優実さんの圧倒的な演技が、SNSを中心に大きな反響を呼んでいます。
<※ネタバレ注意>
「立派だなんて、言わんといて」蘭子の涙と怒りが突き刺さる
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Via|Instagram @asadora_ak_nhk|朝ドラ「あんぱん」公式(公式より引用)
戦争によって最愛の人を奪われた蘭子の悲しみは、静かに、しかし確かに視聴者の胸に迫りました。
周囲の大人たちは「豪は立派だった」と繰り返します。
けれど、それを聞くたび蘭子は黙り込み、ついには爆発するように叫びました。
「そんなの嘘ぱっちや!」
彼女の言葉は、誰もが心の奥底で感じながらも、口に出せずにいた本音、戦争の理不尽さ、死を美化する言葉の虚しさ、そして、「会いたい」「もんてこん(戻ってこない)」という土佐弁での絶叫は、彼女の中にある怒りと喪失感のすべてを代弁していたように感じます。
SNSの声…
「河合優実さんの迫真の演技に泣かされっぱなし」
「河合優実さんの演技すごいな…オーラがすごい、魂の慟哭だ」
「蘭子、河合さんのセリフがないのに仕草と表情で痛みや辛さが伝わる表現力。本当に素晴らしい俳優さんです」
「愛国の鏡、愛国の先生のぶちゃんに心境の変化はあるのでしょうか?蘭ちゃん、母ちゃんの胸で思う存分泣いて下さい」
「河合優実ちゃん圧巻の演技、愛する人を失った怒りの悲しみが痛いほど伝わってきました。愛国ってなんなの?戦死ってそんなに立派なの?残された人はどうなるのよ。涙が止まらない。」
「蘭子の気持ちを思うと胸が張り裂けそう…彼女の魂から吐き出された言葉の重みが全身を貫きました。」
「こんな悲しい回なのに、クソどうでもいい大臣の辞任速報のせいで、朝ドラ受けもなし!まじ空気読めや、クソ大臣野郎」
こんな辛い思いをした人がたくさんいたことを、同じ国に住む現在の私たちは忘れてはいけないと思う。「立派って何?」とどこかで思いながらも、万歳をしなければならなかった時代があったことを。」
「朝から辛い回でした。蘭子ちゃんの抑えた気持ちを吐き出す瞬間たまらなかった。」
「朝から号泣です、蘭子ちゃんの深い悲しみや怒りが痛いほど伝わって来ました、河合優実さん本当に凄い役者さんですね」
「普段しとやかで冷静な蘭子ちゃんが感情を爆発させたこと。。。朝から涙、涙です」
「河合さんの演技が素晴らしすぎて、演技であることを忘れました。蘭子さんという大切な人を戦争で亡くした人の話を直接聞いてるような想いでした…。」
まとめ
第38回の放送を経て、『あんぱん』は多くの視聴者の心を震わせました。
戦争の中で最愛の人を奪われた悲しみ。それを立派と称賛することへの疑問…。
河合優実さん演じる蘭子は、視聴者にとってただのキャラクターではなく、「本当は言いたかったことを代弁してくれる存在」になったのです。
これは、決してフィクションだけの話ではありません。
今を生きる私たちもまた、何かを「美しい言葉」で誤魔化していないか、命の重みを軽んじていないか、そんな問いを、河合優実さんの涙が静かに投げかけてくれた回でした。
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