日本の性文化について話すとき、避けて通れないトピックが、歴史的に見てどのように進化したかということです。
とりわけ、江戸時代のセックス事情は、現代とは大きく異なるもので、これを理解することで、日本の性文化の深い理解が可能となります。
江戸時代のエッチ事情
江戸時代の日本、その社会の中で性は如何に扱われていたのでしょうか。
驚くべき事実として、上流階級の女性教育におけるセックスの知識と、庶民の性生活が存在していました。
上流階級の女性にとっての性教育は、刺激的な内容を含んでいました。
例えば、女性が生理の時でも夫の性的要求に応えるため、手や口を使って夫を満足させる、あるいはアナルセックスを行うなど、現代の感覚からすると驚くような事例が存在しました。
これは、理想の妻であり続け、夫を他の女性に奪われないための対策だったのです。
このことから、江戸時代の性事情では女性の立場が弱く、多大な負担を強いられていたことがわかります。
一方で、庶民のセックス事情も驚くべきものでした。
現代ではプライバシーが保たれ、自宅やラブホテルで二人きりになることが容易ですが、江戸時代はそうではありませんでした。
狭い家で隣人の目が厳しく、性行為を行うためのプライベートスペースは限られていました。
その結果、庶民はどうしても外で性行為を行うことが多かったのです。
貧乏な人々は土手の物陰や畑、山の中で、お金持ちは出会い茶屋という現代のラブホテルに相当する場所で性行為を行っていました。
春画を見ると、公共の場で性行為を行う男女が描かれています。
これは現代では公然わいせつ罪にあたりますが、当時の庶民にとっては日常的な事象だったのです。
江戸時代の性事情を紐解くことで、私たちがどうしても無視できない、歴史的な背景と現代の日本社会における性観念の形成が明らかになります。
また、性に関する江戸時代の考え方が、現代とどのように異なるのか、私たちが現代の日本社会における性観念の形成に影響を与えた重要な要素と言えるでしょう。
マタイクライター|ふたば
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