会社の飲み会で知り合った彼と、出張と嘘をついて温泉旅館にお泊りデートに行っていました。
夜の静けさと、彼の優しい笑顔に包まれて、罪悪感は遠い存在に感じられました。
まさかの一言に凍りついた
「あのね、最近ちょっと大変なことになっちゃって…」
私は友人の美香にそう告げた。
彼女は私の言葉に驚きながらも、真剣な表情で聞いてくれた。
「何があったの?」美香が尋ねる。
私は深呼吸をしてから、話し始めた。
「実はね、会社の飲み会で知り合った男性と…ちょっとだけ、関係を持ってしまって…」
美香の目が大きくなる。
「え、まさか、不倫?」
私はうつむきながら頷いた。
「でも、それだけじゃないの。この間、彼と温泉旅館に行ったんだ。旦那には出張だって嘘をついて…」
「それは大変だね。でも、それが何で大変なの?」
美香が疑問そうに尋ねる。
私は息を吸い込んでから、その夜の出来事を語り始めた。
「旅館で彼と過ごしているとき、突然旦那から電話がかかってきて…」
美香の目がさらに大きくなる。
「え、それって大変じゃない?何て言ったの?」
「私は出張先のホテルにいるふりをして、電話に出たの。すると、旦那が『君、大丈夫?』って言うの。私は何がって聞いたら、『君が出張に行くって言った温泉地で地震があったんだ。大丈夫なのか?』って…」
美香は驚きの声を上げた。
「それって、まさかの一言だね。それでどうしたの?」
「私はその場で凍りついたよ。でも、旦那には『大丈夫、揺れはそんなに感じなかったよ』って嘘をついて…」
美香はしばらく黙って考え込んだ。
「それは大変だったね。でも、それで何か変わったの?」
私は頷いた。
「うん、その夜から全てが変わった。私は彼に全てを話して、その夜中に旅館を出て、家に帰ったの。そして、その後、彼とは別れることになった…」
美香は私を見つめて、「それは辛かったね。でも、それが正しい選択だったと思うよ。」と言った。
私は彼女の言葉に感謝の気持ちを込めて、「ありがとう、美香。これからは、自分の行動が他人に与える影響を考えて、誠実に生きていきたいと思う。」と答えた。
このお話が、誰もが陥りやすい誘惑と、その結果について考えるきっかけになればと思います。
マタイクライター|ふたば
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