東京の一角にある高層マンションの最上階。
大きな窓から見える夜景が都市の魅力を際立たせる中、杏子は心臓の高鳴りを抑えることができなかった。
彼女の目の前には、蓮。彼は20歳年上の彼女の上司であり、成功したビジネスマンだった。
密室の誘惑
彼の部屋は上質な家具で装われ、そのどれもが彼の地位とセンスを物語っていた。
蓮はワインを注ぐと、杏子の目を真剣に見つめた。
「君をここに招いたのは、君のことをもっと知りたいからだ。」
彼の瞳に映る杏子は、彼の言葉にどきりとしていた。
彼との不倫の関係は、社内では秘密。
しかし、その秘密が二人を更に引き寄せていた。
杏子は返答を渋る。
しかし、蓮の手が彼女の顔を包み、ゆっくりと彼女の唇に近づけた。
それはまるで時間が止まるかのような感覚だった。
二人の間には、年齢差という障壁があった。
だが、その夜、彼らの間に障壁はなかった。
情熱的なひとときが過ぎ、蓮は彼女の耳元で囁いた。
「君との関係、どうすればいいのかな?」
杏子は答えを持っていなかった。
翌朝、彼女は自宅に戻ると、夫の待つ家庭の現実と向き合わざるを得なかった。
一方、蓮もまた、社会的地位や家庭を持つ身として、彼女との関係をどうするか悩んでいた。
日々、彼らは仕事を通じて顔を合わせる。
そのたびに、前夜の密室での出来事が彼らの心を揺さぶった。
しかし、ある日、社内の同僚が二人の関係に気付き、噂が広がる。
蓮と杏子はどんどん追い詰められていく。
二人は週末に小旅行を計画し、東京を離れることにした。
秘密の時間を共有する中で、彼らは真の愛情を確認する。
しかし、現実は甘くなかった。
彼らの関係が露見すると、杏子は家庭を失い、蓮は社会的地位を傷つけられるリスクを背負うこととなる。
彼らの未来は、どうなるのか?愛と現実、二人はどちらを選ぶのか?
次回、次の章へ…
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