音楽業界では、時代を象徴するような金字塔がいくつも打ち立てられてきました。
テクノロジーの進化や音楽の聴き方が変わった現代において、二度と塗り替えられないであろう驚異の記録があります。
今回は、日本の音楽史に名を刻む、一生破られないであろうと言われる4つの記録を紹介します。
GLAY「20万人ライブ」
1999年7月31日、千葉県の幕張メッセ外特設会場で開催されたGLAY EXPO ’99 SURVIVALは、20万人を動員した伝説的ライブです。
当時、単独アーティストによる有料ライブとして世界最多動員数を記録し、ギネス世界記録にも認定されました。
炎天下の中で行われたこのイベントは、GLAYの人気と音楽シーンの勢いを象徴する出来事でした。
その後、2017年にイタリアのロック歌手ヴァスコ・ロッシがモデナで開催したコンサートで22万5千人を動員し世界記録は更新されましたが、現在の日本では安全基準や会場の制約もあり、20万人を超えるライブは現実的に不可能と言われています。
つまり、GLAYの20万人ライブは日本音楽史に残る永久記録と言っても過言ではありません。
AKB48「シングル連続ミリオン」
AKB48のシングル連続ミリオンセラー記録、2010年のBeginnerから2018年のジワるDAYSまで、38作連続でミリオンヒットを達成しました。
この記録は日本音楽史上最長であり、2位のB’z(13作連続)を大きく引き離しています。
この記録の背景には、握手券付きCDの販売方式が行われ、CDを複数枚購入してイベントに参加する仕組みがヒットの要因となり純粋な音楽人気とは異なる面も指摘されました。
コロナ禍により握手会が一時中止されたことで、AKB48の連続記録も途絶えます。
それでも、この記録を越えるアーティストが登場する可能性は低く、日本独自のアイドル文化が生んだ象徴的な記録として語り継がれています。
宇多田ヒカル「アルバム歴代売上」
1999年3月に発売された宇多田ヒカルの1stアルバム『First Love』は、国内売上767万枚を記録、この数字は現在も日本のアルバム売上歴代1位です。
宇多田ヒカルさんが14歳から15歳の頃に制作した作品で、AutomaticやFirst Loveなど、今なお愛される名曲が収録されています。
当時、日本の音楽市場は空前のCDブーム、宇多田ヒカルさんの圧倒的な歌唱力と都会的なサウンドが融合し、世代を超えて支持されました。
ダウンロードやサブスク時代となった今、CDアルバムでこれ以上の数字を出すことは不可能とされており、令和以降もこの記録が破られることはないでしょう。
およげ!たいやきくん「シングル歴代売上」
1975年にリリースされた童謡「およげ!たいやきくん」(子門真人)は、457万枚を売り上げ、今なお日本のシングル売上歴代1位に輝いています。
アニメ番組『ひらけ!ポンキッキ』の主題歌として誕生し、子どもから大人まで幅広く愛された結果、社会現象となりました。
90年代のCD黄金期ですらこの数字を超える作品は現れず、配信が主流の現代においては物理的に不可能な枚数で、まさに昭和の一発屋が残した永遠の記録といえるでしょう。
なお、B面の「いっぽんでもニンジン」も人気を博し、シングル全体でのヒットに拍車をかけました。
まとめ
音楽の記録は、単なる数字ではなくその時代を生きた人々の情熱や文化の象徴です。
いずれも再現不可能な時代背景と人々の熱量が生んだ奇跡で、令和の音楽シーンがデジタル中心になっても、これらの記録は永遠に語り継がれていくことでしょう。
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