凡ミスの代償がどれだけ大きくなるか、考えたことがありますか?
一見些細なミスが、想像もつかないほどの損害や悲劇を引き起こすことがあります。
今回は、衝撃的な凡ミス事件を紹介します。
凡ミスがもたらした悲劇2選
初月小学校のプール事件
高知県高知市にある初月(みかづき)小学校で起きたこの事件は、まさに「些細なミスが巨額の損害に繋がった」典型例です。
7月14日、担当教師が水泳の授業に備えてプールの給水を始めたのですが、悪天候のため授業は中止。
給水を止めるべきでしたが、担当教師は他の教師が止めてくれると思い込み、そのまま放置してしまいました。
その後、別の教師が給水しっぱなしに気が付き、水を止めました。
ですが、それは給水開始から1週間後…既に時遅し。
学校に下水道業者から「下水道料金が異常に高い」という連絡が入り、7月の下水道料金は驚異の290万円にも達していました。
例年の料金が18万円前後であることを考えると、この金額の異常さが分かります。
教育委員会はこの損失額を担当教師に請求するか協議し、高知市は最終的に担当教師、校長、教頭に約132万円を請求することを決めました。
この事件は、管理体制の不備や教師間のコミュニケーション不足がもたらした教訓として語り継がれることでしょう。
ハイパー・アルファの大惨事
海上油田プラットフォーム「ハイパー・アルファ」で起きた史上最悪の火災事故です。
この事故では167人が亡くなり、生存者はわずか62人でした。
1988年、ハイパー・アルファは北海での石油・天然ガス生産の約10%を担う重要な施設でした。
しかし、連絡ミスが原因で大規模な事故が発生し、施設は崩落しました。
安全弁の外されたポンプAは、使用できる状態ではなかったため、担当者は「決して起動しないように」っと書類に書き記した。
しかし、管理者が忙しそうだったため、この書類を机の上に置いて、担当者は帰宅。
その後このメモは紛失…「Aの点検が開始されてない」という書類だけが管理者に渡ったのです。
事故の直接の原因は、ポンプの点検中に安全弁を外したまま放置されていたことです。
Aポンプの点検作業は完了せず、仮設板で封がされたままでしたが、その後Bポンプが不具合で停止。
責任者はAポンプを起動するよう指示しましたが、もちろんのこと安全弁が外されていることを知らず、仮設板が破損して高圧ガスが噴出し、引火爆発が発生。
火災は石油配管にまで広がり、原油が漏れ続けました。
他のプラットフォームからの原油供給が止まらず、火災はさらに広がります。
自動消火設備も手動操作でしか動かず、2度目の爆発が起きてようやく供給が止まりましたが、火柱は90メートルに達していました。
最終的にハイパー・アルファは崩落し、事故の惨劇が明るみに出ました。
これほどの大火災を引き起こした原因が連絡ミスだとは、重要なことは対面で確実に伝える必要があると改めて感じます。
まとめ
これらの事例は、日常生活や仕事においてのコミュニケーションや確認作業の重要性を強く訴えています。
凡ミスを防ぐためには、対話と確実な確認が欠かせないと感じさせられますね。
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