テレビアニメには、制作の裏事情や放送上のトラブルで、放送が途中で打ち切られたり、一部エピソードが封印されたりすることがあります。
今回は、そんな封印されたアニメの中から特に興味深い4つの作品を紹介します。
封印されたアニメの真相
東京リベンジャーズ
2021年から放送されている「東京リベンジャーズ」は、タイムリープと暴走族をテーマにした異色のアニメ。
累計発行部数8000万部を超える原作も人気ですが、この作品にも封印回に近いエピソードがあります。
問題となったのは、登場キャラクター「ドラケン」の声優交代。
1期でドラケン役を担当していた鈴木達央さんが不祥事を起こし、2期から福西勝也さんに交代。
1期の再放送やブルーレイボックスでも声を差し替える措置が取られ、鈴木さんのドラケンは事実上封印された形となりました。
カウボーイビバップ
1998年に放送されたSFアニメの名作、「カウボーイビバップ」。
宇宙を舞台に賞金稼ぎたちの冒険を描くこの作品は、そのシリアスかつユーモラスなストーリーテリングで多くのファンを魅了しました。
1998年の10月にWOWOWで2クール放送されていましたが、実はそれ以前にテレビ東京で1クールだけ放送されていました。
しかし、地上波放送版には「幻の最終回」と呼ばれる封印エピソードが存在しています。
番組の制作が間に合わなかったため急遽、12話分を抜粋して放送し、最終話はこれまでの総集編を兼ねた内容に…。
問題の最終話は、実際には本編シーンをつなぎ合わせた映像に、全く関係のない語りを付けた公式MADといえるもので、放送局や制作への不満を語る内容でした。
そして最後に、「いつか本当のビバップを見せます」といった、メッセージで締めくくっています。
このエピソードは再放送やDVDには収録されず、配信でも見られないため、幻のままとなっています。
瀬戸の花嫁
2007年に放送された「瀬戸の花嫁」は、人魚と極道を交えたラブコメディ。
原作漫画に忠実なストーリーにアニメオリジナルの要素を加えた人気作品ですが、第17話だけはAT‐Xで放送中止となりました。
このエピソードでは「埼玉番長連合」というオリジナルキャラクターが登場し、そのデザインが著作権侵害の疑いがあるとして放送中止に。
キャラクターは「仮面ライダーストロンガー」のデルザー軍団に酷似しており、声優も同じ柴田秀勝さんが担当。
修正されたバージョンがDVDや配信版に収録され、オリジナル版は封印されました。
平成ヤッターマン
2008年に放送された平成版「ヤッターマン」は、タイムボカンシリーズのリメイク作品として話題を呼びましたが、こちらにも封印エピソードがいくつか存在します。
全60話中、第3話、第5話、第19話、第21話、第23話、そして限定版2のエピソードが封印されています。
これらのエピソードは、版権管理が厳しくなった現代において、過去の映画やアニメのパロディが原因で封印されたのです。
特に、海外映画に関するパロディが問題視されました。
封印の影響でストーリーに齟齬が生じ、例えば第3話で初登場したドクロリングが、第8話で初登場したことに変更されています。
まとめ
アニメ制作の裏には、放送枠や版権管理、不祥事などさまざまな事情が絡み合い、時には一部エピソードが封印されることもあります。
これらの作品の封印エピソードは、今後も見ることができないかもしれませんが、それが逆に作品の魅力や神秘性を高めていると言えるでしょう。
興味を持った方は、ぜひ他のエピソードを見てみてくださいね。
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