日本には、決して足を踏み入れてはならない禁足地が存在します。
今回は、そんな禁足地の中でも特に恐れられている場所をご紹介します。
決して近づいてはいけない理由とは?その背後に隠された恐ろしい伝説と今も語り継がれる禁足の謎をお伝えします。
禁足地、絶対に踏み込んではいけない理由とは?
石上神宮
奈良県天理市に位置する「石上神宮」は、日本最古の神社の一つとして、その歴史的価値は非常に高いです。
この神社には、拝殿の後方にある、東西44.5m、南北29.5m、面積約1300平方メートルの区画が禁足地とされています。
この場所が禁足地とされる理由は、神話に由来します。
この禁足地には、日本神話に登場する神剣「布都御魂(ふつのみたま)」が埋まっているとされています。
布都御魂は、雷神タケミカヅチと剣神フツヌシが地上世界「葦原中国」を平定する際に使用したと伝えられています。
また、初代天皇である神武天皇が大熊に襲われた際にも、この剣が天皇を救ったとされています。
布都御魂は、初めは宮中で祀られていましたが、第10代「崇神天皇」の時代に石上神宮に移されました。
その後、一度は拝殿の裏手に埋められましたが、1874年に再び掘り起こされ、御神体として祀られるようになりました。
このように、石上神宮は神話の聖剣が埋まっていた場所として、その神秘性は他に類を見ないものです。
石上神宮には他にも、日本神話の武器に関連する神々が祀られています。
例えば、「布留御魂大神」は死者蘇生の力を持つ「十種神宝」に宿る神霊です。
また、スサノオがヤマトノオロチを退治する際に用いた「天羽々斬」に宿る「布都斯魂大神」も祀られています。
これらの神話の神々が祀られる石上神宮、その禁足地はまさに日本神話の神秘が詰まった場所です。
八幡の藪知らず
千葉県市川市にある「八幡の藪知らず」は、日本屈指の禁足地として知られています。
八幡の藪知らずは、本八幡駅から徒歩で5分ほどの場所にあり、斜め向いは市川市役所があります。
この場所が禁足地とされる理由は、神隠しの伝説です。
八幡の藪知らずに入ったら最後、二度と出られなくなるという恐ろしい言い伝えが残っています。
現在の八幡の藪知らずは、18メートル四方ほどの小さな敷地の雑木林です。
しかし、かつては竹や松などの木々が生い茂る大きな林だったとされています。
江戸時代にはすでに現在の大きさになっており、その頃から神隠しの場所として有名でした。
八幡の藪知らずには、水戸黄門として知られる「徳川光圀」が神隠しに遭ったという伝説があります。
光圀は、神隠しの噂を聞き、藪に入った所、迷って出られなくなってしまったのです。
その後、光圀は謎の白髪の老人に出会い、「戒めを破って入るとは何事か、汝は貴人であるから罪は許すが、以後は戒めを破ってはならない」と、戒めを受けて脱出しました。
この出来事がきっかけで、光圀はこの場所を禁足地とするよう命じたと言われています。
八幡の藪知らずには、他にもヤマトタケルが率いた軍が拠点を置いていたという伝説や、平将門の墓であるという説もあります。
これらの伝説が交錯する八幡の藪知らず、その禁足地の恐ろしさは一見の価値がありますが、絶対に立ち入ってはいけません。
まとめ
石上神宮と八幡の藪知らず、これらの禁足地は日本の歴史や神話に深く根ざした場所です。
単なる伝説や言い伝えではなく、実際に多くの人々が体験した不思議な出来事があるからです。
興味本位で近づくことは絶対に避けましょう。
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