大手ハウスメーカーの積水ハウスが、50億円以上もの大金を地面師に騙し取られたという、まさかの事件が2018年に発生しました。
この事件、実はただの詐欺事件ではなく、歴史ある旅館「海喜館」と、巧妙な地面師たちの暗躍が絡み合った、想像を超える背景にあるんです。
今回は、その驚愕の真相を紹介します。
世間を揺るがした「積水ハウス」地面師詐欺事件
2018年に発覚した「積水ハウス地面師詐欺事件」、これは日本の不動産業界に衝撃を与えた事件です。
なぜかって? それは、この事件で騙し取られた金額が50億円以上にも及んだんです!
しかも、詐欺に引っかかったのが、あの大手ハウスメーカーの積水ハウス。
まさに、誰もが耳を疑った瞬間でした。
どうして大企業が、こんな巨額の詐欺に引っかかったのか?
その舞台となったのが、五反田にある老舗旅館「海喜館」。
海喜館は、五反田の目黒川沿いに位置する古い旅館で、創業は戦前にさかのぼります。
バブル時代はもちろんのこと、その後も営業を続け、サラリーマンたちの宿泊先として親しまれていました。
しかし、施設の老朽化や近隣にビジネスホテルが次々とできたことで、経営は次第に厳しくなります。
海喜館が好立地にあることから、不動産会社、マンションデベロッパーなど、いろんな人がオーナーである海老澤佐妃子さんに近づいて来るようになりました。
それでも佐妃子さんは頑なに断り続けました。
すると彼らは、客を装って旅館に泊まり「旅館を売ってほしい」と迫るようになります。
嫌気がさした佐妃子さんは、次第に常連客しか泊めなくなり、ついには2015年に廃業してしまったんです。
廃業後も、旅館のオーナーである海老澤佐妃子さんは、しばらく旅館に住み続けていましたが、彼女も高齢で体調を崩し、ついに入院することに…。
旅館は無人となり、荒れ果て、この無人状態が、地面師たちの絶好のターゲットとなったのです。
さて、ここで登場するのが「地面師グループ」。
彼らは一見、普通の不動産業者やマンションデベロッパーに見えるんですが、土地を売る気なんてさらさらなく、ただ金を騙し取ることだけを目的としています。
彼らは、海喜館が無人になったことを知り、まるで虎視眈々とその土地を狙い始めました。
昨今のマンションブーム、東京五輪を控えて地価が高騰、地主の海老澤佐妃子も見かけなくなっていたという情報。
これこそが、まさに地面師にとって最高の狙い目だったのです。
そして、二人の大物地面師が、この計画の中心人物でした。
彼らは、巧妙な手口で佐妃子さんの身分証明書を偽造し、まるで佐妃子さん本人のように装って積水ハウスに接触。
積水ハウスは、なんと彼らに63億円もの大金を支払ってしまったんです。
ところが、取引後に事件は急展開を迎えます。
積水ハウスの担当者が、旅館の取り壊しに向けて準備を始めたところ、突然警察が現場にやってきたんです。
実は、佐妃子さんの異母弟が依頼した弁護士が警察に通報し、本物の佐妃子さんではない人物が取引に関与していることが発覚しました。
この時点で、積水ハウスは自分たちが騙されていたことに気づいたのです。
さらに、この事件の背後には、他にも多くの詐欺行為が隠されていました。
警視庁は、中心人物を含む地面師グループを追跡し、最終的には15人以上が逮捕されました。
しかし、多くの容疑者が不起訴となり、事件の全貌が明らかにされたとは言えません。
このことが、さらに事件の謎を深めています。
まとめ
この事件を通じて、改めて「地面師」の恐ろしさを感じます。
普通の人はもちろん、大手企業でさえも騙されるリスクがあるということです。
みなさんも、不動産取引の際には、しっかりとした確認を怠らないようにしましょう。
まさか自分が…何事も油断は禁物ですよ!
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