【聖域】絶対に入ってはならない…日本に存在する禁足地

【聖域】絶対に入ってはならない…日本に存在する禁足地

日本には、神話や歴史に深く結びついた「禁足地」と呼ばれる聖域が存在します。

これらの場所は、長い歴史の中で守られ続け、今なお神聖さを保つ場所です。

今回は、絶対に入ってはいけない禁足地を2つ紹介します。

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入らずの森:神々の聖域として守られた禁足地

入らずの森:神々の聖域として守られた禁足地
Via|気多大社 @keta.jp(引用)

石川県羽咋市に位置する氣多大社は、能登国一之宮として知られ、その境内には「入らずの森」と呼ばれる禁足地があります。

本殿の背後に広がる約3.3ヘクタールのこの森は、400年以上にわたり神聖な場所として守られてきました。

氣多大社は大国主命(オオナムチ)を主祭神としており、この神社の奥宮が森の奥深くに鎮座しています。

この森は、一般の参拝者が立ち入ることを禁じられた「聖域」として古くから保護され、加賀藩によっても厳重に守られてきました。

「入らずの森」には、オオナムチの父である「スサノオノミコト」とその妻「クシナダヒメ」が祀られており、この場所に足を踏み入れることが許されたのは、神職や森の管理者以外で昭和天皇だけです。

昭和58年に昭和天皇がこの地を訪れた際、このような御製を詠まれたそうです。

斧入らぬ みやしろの森 めずらかに からたちばなの 生ふるを見たり

また、2019年12月には、今上天皇の即位を記念して、一ヶ月間限定で一般参拝者にも一部が開放されましたが、それも厳格な制約の下で行われました。

原生林の状態を保ち続けた貴重な場所には、数百年の樹齢を誇るものも珍しくなく、その希少性により1967年には国の天然記念物に指定されました。

この森は、日本海の強風や近年の気候変動の影響を受けながらも、原生林の姿を保ち続けています。

樹齢数百年の木々が生い茂るこの森には、タブの木やシイの木などが密生し、外来種の侵入を防ぐための保護措置が講じられています。

神聖な場所に足を踏み入れることの重みを感じながら、この森の歴史と自然を尊重しなければなりません。

秦河勝と生島:神となった英雄が眠る禁足地

秦河勝と生島:神となった英雄が眠る禁足地
Via|Wikipedia(引用)

兵庫県赤穂市の坂越には、「大避神社」とその神域である「生島(国の天然記念物)」があります。

この島には、古墳時代から飛鳥時代にかけて活躍した伝説の人物「秦河勝」が祀られています。

大避神社の祭神は秦河勝・天照皇大神・春日大神です。

彼は聖徳太子と共に日本の歴史に名を刻んだ重要な人物であり、彼の墓が生島に存在することから、この島は古くから禁足地とされてきました。

皇極天皇3年(644年)秦河勝は、蘇我氏から逃れるためにこの地にたどり着き、その後、地元の人々によって神として崇められるようになりました。

坂越に流れ着いた秦河勝は、千種川流域の開拓を進めたりして活躍、しかし流れ着いてから三年後(大化3年)に80余歳にてその生涯を終えました。

彼の墓がある生島は、大避神社の神域として厳重に守られ、祭礼の時以外は一般人の立ち入りが禁止されています。

地元の伝承によれば、蘇我氏から逃れてきたため、大避神社に「避ける」という字が使われたと言われています。

この島と神社は、航海の安全を祈願するために信仰されており、毎年秋には「坂越の船祭り」という大規模な祭りが行われています。

この祭りは国の重要無形民俗文化財にも指定されており、坂越の人々にとって非常に重要な行事です。

生島は、秦河勝が最後の安息を得た場所として、神聖なエネルギーに満ちており、その神秘的な雰囲気を守るために禁足地とされています。

まとめ

日本には、数々の神話や伝承に根ざした「禁足地」が存在し、その多くは長い歴史の中で厳重に保護されています。

「入らずの森」と「生島」は、いずれも神聖な場所としての歴史と自然が融合した特別な場所です。

これらの場所に足を踏み入れることは、単なる好奇心ではなく、その地に宿る神聖さを理解し、尊重する姿勢が求められます。

禁足地を訪れる際は、心からの敬意を持って接することが重要です。

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