襲撃から37年…昭和の未解決事件『朝日新聞阪神支局襲撃事件』衝撃とその真相とは?

襲撃から37年…昭和の未解決事件『朝日新聞阪神支局襲撃事件』衝撃とその真相とは?

1987年、昭和の終わりに日本を震撼させたテロ事件のひとつ、「朝日新聞阪神支局襲撃事件」。

報道の自由が脅かされたこの事件は、今でも語り継がれています。

当時の記憶がある方も、知らない方も、この衝撃的な事件をもう一度振り返ってみませんか?

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朝日新聞阪神支局襲撃事件とは

1987年5月3日夜、兵庫県西宮市にある朝日新聞阪神支局で恐ろしい事件が発生しました。

当時、編集作業を行っていた小尻知博記者(享年29歳)と犬飼兵衛記者が、突如襲撃に巻き込まれたのです。

20時15分頃、全身黒装束の男が散弾銃を持ち、オフィス内に侵入し、、ソファーに座っていた犬飼記者に発砲。

犬飼記者は、約80発の散弾粒が身体に食い込みましたが、左胸のポケットに入れていた鰻皮製の札入れとボールペンのおかげで、心臓から約2ミリメートルまでの際どいところで散弾粒が心臓に達することはなく、一命を取り留めました。

ソファーで寝ていた小尻記者は、発砲音で目が覚めソファーから起き上がろうとした瞬間、犯人は小尻記者の脇腹めがけて2発目を発砲しました。

発砲は銃口が接するほどの至近距離からだっため、胃の後ろ側で散弾粒が飛散したのです。

小尻記者は、回復することなく、翌5月4日に死亡(殉職)、帰らぬ人となってしまいました。

この襲撃は、単なる凶悪事件ではなく、「報道の自由」に対する直接的な攻撃として、日本社会に深刻な衝撃を与えました。

襲撃後、犯行声明が出され、赤報隊を名乗るグループが「反日的な報道姿勢」に対する報復だと宣言しました。

事件の背景にある「報道の自由」と政治的対立

1980年代、朝日新聞は日本の政治や社会問題に関して、特に左派的な立場を取った報道を行っていました。

このため、右翼的な思想を持つ勢力や一部の保守層から反発を受けることがしばしばありました。

赤報隊は、この「左派的な報道姿勢」を問題視し、朝日新聞を標的にしたのです。

襲撃後に時事通信社と共同通信社に犯行声明が届きました。

「われわれは本気である。すべての朝日社員に死刑を言いわたす」

「反日分子には極刑あるのみである」

「われわれは最後の一人が死ぬまで処刑活動を続ける」

という内容が書かれており、政治的な背景が強く反映されていました。

事件が「報道の自由」に対する攻撃だと強く認識された理由は、メディアが批判的な報道を行う権利が暴力で脅かされたからです。

報道機関は、政府や政治家、市民の行動を監視し、真実を伝える責任を負っていますが、赤報隊の襲撃はその基本的な自由に対する直接的な挑戦でした。

犯行声明と赤報隊の正体

赤報隊は、襲撃後に複数回にわたり犯行声明を発表しました。

その声明の内容は、「反日的な報道を行う朝日新聞に対する糾弾」や「日本の名誉を守る」という右翼的な主張が中心でした。

特に朝日新聞が標的にされた理由としては、政治的報道や歴史認識に対する批判が強かったとされています。

この事件をきっかけに、日本では報道のあり方や言論の自由についての議論が巻き起こりましたが、赤報隊の正体やその背後にある組織については未だに多くの謎が残されています。

事件がもたらした影響とその後

朝日新聞阪神支局襲撃事件は、報道機関に対する暴力行為として大きな衝撃を与えました。

この事件をきっかけに、メディアの自由やジャーナリズムの使命について再認識されるようになりました。

一方で、襲撃事件後の捜査は難航し、犯人が特定されることなく2003年に公訴時効が成立しました。

赤報隊による一連の事件は、いまだに未解決のままです。

真実は今も闇の中で、犯人の正体やその動機については謎が残されています。

※画像|Wikipedia (引用)

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まとめ

朝日新聞阪神支局襲撃事件は、日本の現代史において報道の自由に対する最も深刻な脅威のひとつです。

メディアは社会に対して真実を伝える使命を持っていますが、その自由が暴力によって脅かされると、民主主義の根幹が揺らぎます。

この事件を振り返ることで、未来に向けてどのように社会と向き合うべきかを考えるきっかけとするべきではないでしょうか。

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