地球上で一番深い場所といえばマリアナ海溝だと思っていませんか?
でも、実はロシアのコラ半島には人類が掘り進めた「世界一深い穴」があるんです!
一体どちらが深いのか、自然の力と人間の技術が作り出した「最深部」を徹底比較します。
自然にできた最深と人工でできた最深どっちが深い?
マリアナ海溝 – 地球の自然が生んだ最深部
西太平洋に位置するマリアナ海溝は、太平洋プレートがフィリピンプレートの下に沈み込むことで形成された巨大な海底の溝です。
その中でも最も深い部分が「チャレンジャー海淵」で、最大深度は約10,984メートル。
この深さは、エベレスト山(8,848メートル)をそのまま沈めてもなお余裕があるほどです。
マリアナ海溝は20世紀以降、数々の探査が行われ、映画監督ジェームズ・キャメロンが2012年に単独で潜水したことも話題になりました。
探査により、極限環境に適応した生物が発見され、地球の深海生態系の理解が大きく進展しています。
コラ半島超深度掘削坑 – 人類が掘った最深部
一方、ロシア北部のコラ半島にあるコラ半島超深度掘削坑は、人類が地球の内部を探るため1970年代に始まった科学プロジェクトです。
このプロジェクトでは、1992年までの約20年間で12,262メートルという驚異的な深さまで掘削されました。
この掘削では、地下深部に存在する30億年前の岩石や、大量の水素ガスなどの科学的発見があり、地球内部の構造に関する新しい知見がありました。
高温と高圧という極限環境での掘削は困難を極め、最終的に技術的な限界と予算の問題から終了。
自然の深さと人工の深さ – どちらが上か?
マリアナ海溝の10,984メートルとコラ超深度掘削坑の12,262メートルを単純に比較すると、後者が深いように見えます。
しかし、この二つは性質が全く異なります。
マリアナ海溝は自然が作り出した「地球の自然最深部」であり、深海の生態系や地殻変動の理解に役立っています。
一方、コラ半島超深度掘削坑は「人類が掘った最深部」で、地球内部の物理特性や地殻の構造についての貴重な情報をもたらしました。
まとめ
マリアナ海溝とコラ半島超深度掘削坑は、それぞれ異なる文脈で「最深部」を象徴しています。
自然界での最深部は「マリアナ海溝」にあり、人類が到達した最深部は「コラ半島超深度掘削坑」です。
どちらも私たちに地球の謎を解き明かすためのヒントを与えてくれます。
地球の最奥へと迫る挑戦は、今後も私たちの好奇心を刺激し続けることでしょう。
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