広州タワーは、そのデザインと高さから「中国のスカイツリー」と呼ばれています。
しかし、その評価にはネガティブな側面も…。
「中国クオリティ」と揶揄される理由や、日本のスカイツリーと高さを競った舞台裏とは?
見た目だけのハリボテ設計?
スカイツリーを真似たようなデザイン
広州タワーは、ねじれたようなハイパーボロイド構造が特徴的です。
一見すると独創的ですが、この設計が日本のスカイツリーを意識したものであることは否定できません。
その理由として、スカイツリーの建設が進む中で広州タワーが計画変更を重ね、最終的に600メートルという高さを目指したことが挙げられます。
この動きが「日本への対抗心の表れ」とも言われています。
建設時のトラブルと不安定な地盤
広州タワーの建設過程では、地盤調査の不十分さが問題視されました。
広州市では過去に大規模な道路陥没事故が発生し、その原因として地下工事の不備が指摘されています。
2019年には、市内で突然道路が陥没し、複数の車両が巻き込まれる事故が発生しました。
この事故は地下鉄工事中の地盤沈下が原因とされ、都市全体の地盤の弱さが浮き彫りに…。
このような背景から、タワー自体にも同様の問題が懸念されており、「見た目だけの建造物」と揶揄されることもしばしばです。
さらに、観光施設としての機能を重視するあまり、安全性や耐久性が犠牲になったのではないかとの声もあります。
スリル満点?それとも危険なアトラクション?
広州タワーには、450メートルの高さに設置された「水平観覧車」や、ガラス張りの展望デッキといったアトラクションがあります。
一見すると楽しそうですが、一部の利用者からは「設備のメンテナンスが不安」との指摘も。
また、スリルを売りにしたアトラクションが、実際には「感情を揺さぶるだけで記憶に残らない」という意見も多く聞かれます。
高さを巡る熾烈な競争
広州タワーは当初、610メートルの高さを目指していましたが、航空機の安全性を理由に600メートルに変更。
一方、日本のスカイツリーは「世界一の高さ」を目指して634メートルを達成しました。
この結果、中国側の努力が「無駄な見栄」として評価されることも…。
品質の違い
スカイツリーは耐震設計や細部へのこだわりが評価され、現在も日本の象徴的建造物として愛されています。
一方、広州タワーは短期間で建設された反面、品質面での不安が残る結果となり、この違いが「中国クオリティ」として揶揄される背景にあります。
まとめ
広州タワーは、その見た目のインパクトやアトラクションで観光名所として注目されていますが、品質や安全性の面で問題が指摘されています。
建築物の価値は、単なる高さや見た目だけでは測れません。
広州タワーのように「中身が伴わない」と見られる建造物が、今後どのように評価されていくのか、注視していく必要があるでしょう。
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