冬のインナーといえば、誰もが一度は手に取ったことがあるであろうヒートテック、薄くて暖かく手頃な価格で買えることから、長年冬の定番として支持されています。
しかし最近、「ヒートテックをやめた」「もう着なくなった」という声が、SNSで目立つようになっています。
なぜ、あれほど当たり前だったヒートテックから人々は離れ始めているのでしょうか?
ヒートテックの仕組みと違和感
ヒートテックは、ユニクロを代表する機能性インナーで、最大の特徴は体から出る水分(汗や水蒸気)を繊維が吸着し、その際に発生する吸着熱によって暖かさを生み出す点にあります。
この仕組み自体は非常に優秀ですが、同時に「汗をかきすぎたとき」の弱点も抱えています。
室内外の温度差や重ね着によって汗をかくと、一時的に暑く感じるものの、汗が蒸発する際に体温を奪う気化熱が発生、その結果、「外に出た瞬間に一気に冷える」「むしろヒートテックのほうが寒い」と感じるケースが起こるのです。
特に、通勤や外出で環境が頻繁に変わる人ほど、この違和感を覚えやすくなります。
ヒートテックは万能な防寒アイテムではなく、着るシーンを選ぶインナーになりつつあるのが実情です。
肌が弱い人ほど感じやすい、かゆみ・ニキビ問題
ヒートテック離れの理由として、近年とくに多く挙げられているのが肌トラブルです。
ヒートテックはポリエステルやアクリル、レーヨンといった化学繊維で作られていますが、これらの素材は耐久性に優れる一方で、「吸湿した水分が逃げにくい」「静電気が起きやすい」「肌の水分まで奪いやすい」といった性質を持っています。
そのため、汗が乾きにくく、服の中が常に湿った状態になりがちです。
この環境は、背中や胸、脇周りなどに体ニキビやかゆみを引き起こしやすく、肌が弱い人ほど影響を受けやすくなります。
実際、「ヒートテックを着るとかゆくなる」「冬になると体にニキビができる」といった声は珍しくありません。
これは清潔・不潔の問題ではなく、体質と素材の相性によるものです。
30代以降、肌質の変化や着心地重視の意識が高まったことで、この違和感に気づく人が増えているのです。
代わりに選ばれているコットンインナー
こうした背景から、ヒートテックの代替として支持を集めているのがコットン(綿)素材のインナーです。
コットンは、「吸湿性・通気性に優れる」「蒸れにくい」「肌への刺激が少ない」といった特徴を持ち、汗をかいても肌が比較的快適な状態を保ちやすい素材です。
実際に、無印良品の「あったかコットンインナー」や、グンゼの綿100%インナーは、暖かさよりも着心地の良さを重視する人たちから高い評価を得ています。
爆発的に暖かいわけではありませんが、「一日着ていてストレスが少ない」「肌トラブルが減った」といった実感が、ヒートテック離れを後押ししています。
まとめ
ヒートテックは、今もなお優れた技術を持つインナーであることに変わりはありません。
しかし、暖房環境の進化や生活スタイルの変化、そして肌への意識の高まりによって、「誰にでも合う冬の定番」ではなくなってきたのが現実です。
これからの冬インナー選びは、暖かさだけでなく、体質や快適さを基準に選ぶ時代に入っているのかもしれません。
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