松屋に行ってメニューを見たとき、なんか昔と違うな…と感じたことはありませんか?
牛めし屋のはずなのにやたらと定食が多い、しかも聞いたことのない海外料理まで並んでいる、実はこれ単なるメニュー開発ではなく、外食業界の変化に対応した戦略的な進化とも言われています。
松屋が牛丼屋じゃなくなったと言われる理由
ここ数年、松屋の立ち位置は確実に変わってきています。
もちろん今でも牛めしは看板商品ですが、実際に店舗に行くと目立つのは定食や期間限定メニューの多さ、焼肉定食やハンバーグ系、チキン系など、1000円前後のメニューが普通に並ぶようになりました。
近年は円安や飼料価格の高騰、輸入牛肉の値上がりなどの影響で牛肉コストは上昇傾向にあり、利益が圧迫されていますが、値上げしすぎれば客離れが起きる、このジレンマは吉野家やすき家も含めた業界全体の課題でもあります。
そんな中で松屋が選んだのは、「牛丼一本足打法をやめる」という方向性、定食やカレーなど客単価を上げやすい商品を強化し、利益構造そのものを分散させる戦略です。
結果として、ユーザーの体感も変わりつつあり、「牛丼を食べるなら吉野家かすき家、定食を食べるなら松屋」という棲み分けを感じている人も多いはずです。
松屋は牛丼を捨てたわけではありませんが、牛丼だけの店ではなくなったのは確かと言えるでしょう。
なぜ松屋は謎の外国料理を出すのか
もう一つ松屋の特徴として挙げられるのが、一風変わった海外メニューの多さです。
シュクメルリのように、日本ではほとんど知られていなかった料理が突然メニューに登場しSNSで話題になる、そんな現象を何度も見てきました。
これには明確な理由があります。
それは「知らない料理は価格比較されにくい」という消費者心理です。
例えば牛丼やカレーは、多くの人の中に基準価格がありますが、聞いたことのない海外料理には比較対象がありません。
味の想像がつかない分、多少価格が高くてもイベント感覚で注文されやすいのです。
これは外食業界では珍しい戦略ではありませんが、松屋の場合は「牛丼屋がやる違和感」が話題性を生み、SNSとの相性も抜群でした。
さらに、大使館公認、現地再現、期間限定など、情報そのものがコンテンツになるため拡散されやすい、単なる食事ではなく話題を食べる体験に変換しているわけです。
つまり松屋は、定食強化で客単価を上げつつ、謎メニューで話題を作るという二軸戦略を取っているとも言えます。
これは従来の牛丼チェーンにはあまり見られなかった動きであり、松屋が独自のポジションを築いている理由でしょう。
まとめ
松屋が変わった?と言われる背景には、牛肉コスト上昇という業界構造と、それに対応するための戦略的な進化がありました。
安さとスピードの時代から体験と単価の時代へ、松屋の変化は外食業界全体の未来を映す一つのヒントなのかもしれませんね。
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