生成AIが当たり前の存在になった今、私たちの生活は確かに便利になりましたが、その一方で確実に影響を受けている分野があります。
パソコン市場では、メモリやSSDの価格が急騰、値上げや販売停止が現実味を帯びています。
なぜ、AIブームの裏でパソコンが買えなくなるかもしれない状況に陥っているのでしょうか…。
AIブームの裏で起こっているメモリ不足
現在のパソコン価格高騰の最大の要因は、世界的なAIブームです。
ChatGPTをはじめとする生成AIは、GPUだけでなく膨大な量のメモリ(DRAM)を必要とします。
AIを動かすデータセンターでは、一般的なパソコンとは比べものにならない規模でメモリが消費されているのです。
メモリを製造しているメーカーにとって、AI向けサーバー用メモリは、利益率が高く長期的な需要が見込める魅力的な商品となっており、その結果、限られた生産能力の多くがAI向けに振り分けられ、私たちが使うコンシューマー向けメモリの供給は後回しにされつつあります。
とは言え、メーカー側も過去の作りすぎによる暴落を経験しているため、新工場の建設や巨額投資には慎重にならざるを得ません。
この構造的な制約が、現在の品薄と価格高騰を長引かせています。
秋葉原で起きている異常事態
この影響で、パソコン販売の聖地・秋葉原でも、わずか3か月で約3倍、一部製品では5倍近い上昇、というケースも確認されています。
店頭で価格を見て言葉を失い、何も買わずに帰る客が増えているという証言もあり、「欲しいけど買えない」という心理的な壁が確実に高くなっています。
特に影響を受けているのは、自作PCユーザーやメモリ増設を前提とした利用者で、内部パーツの原価の高騰により、メーカー側の負担は限界に近づいていると言います。
では、本当にパソコンは買えなくなるのでしょうか…?
結論から言えば、すべてのパソコンが買えなくなるわけではないですが、以下のようなリスクは現実的に起こり得ます。
- 特定モデルの販売停止
- 注文殺到による納期遅延
- 高性能モデルから順に値上げ
- 新生活シーズンと需要集中による品薄
実際、国内メーカーのマウスコンピューターでは、異例とも言える「早めの購入」を公式にアナウンスしています。
これは煽りではなく、部材確保の難しさを背景とした現実的な判断です。
さらに注意したいのが、Windows 10の延命措置で、買い替えを先延ばしにしてるユーザーが、同じ時期に一斉に動くと需要が一気に集中します。
そのタイミングで供給が追いつかなければ、「欲しい時に買えない」状況が生まれる可能性は十分にあるのです。
まとめ
AIブームは便利さをもたらす一方で、パソコン市場に大きな歪みを生み出しています。
メモリ不足はすでに現場レベルで深刻化しており、価格上昇や購入制限は現実のものです。
パソコンが近いうちに必要な人ほど、楽観視せず早めに状況を見極めることが重要になってきています。
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