近年、女性の間で性感染症、特に梅毒の感染者数が急増しています。
「なぜ私たちの世代でこんなにも感染が広がっているの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
実は、この背景には政府が推進するある政策も関係している…?可能性もあります。
今回は、梅毒流行の現状とその意外な要因について紹介します。
梅毒とは?感染拡大が急増している原因
梅毒は、梅毒トレポネーマという細菌によって引き起こされる性感染症で、初期症状は性器や口腔内の潰瘍(硬性下疳)で、痛みを伴わないことが多いため気づかないことが多い病気です。
放置すると全身に発疹が広がり、最終的には心臓や神経系に深刻な障害をもたらす可能性があるため、梅毒は早期発見と治療が非常に重要になります。
2024年の統計によると、梅毒患者数は14,663人と過去2番目の高水準を記録しました。
特に注目すべきは、20代女性の感染者数が男性の2倍に達している点です。
2014年までは30代男性の患者が多かったものの、2015年以降、20代女性の感染が急増し、女性の梅毒感染者数が過去最多になりました。
感染拡大の主な要因
梅毒の感染拡大には、いくつかの主要な要因が考えられます。
■マッチングアプリの普及
政府もこの点を指摘しており、見知らぬ人との出会いの増加が、不特定多数との性的接触を増やし、感染拡大を助長している可能性を指摘しています。
特に若年層の間では、アプリを利用したカジュアルな関係が増えており、その中で適切な感染予防策が取られていないケースも多いと考えられます。
■インバウンド需要の増加
2015年以降、訪日外国人観光客が急増し、性風俗産業においても外国人客の受け入れが拡大しました。
以前は外国人の利用を断る店舗が多かったものの、日本人客の減少に伴い、外国人を受け入れる店が増えたと言われています。
これにより、梅毒の有病率が高い国からの旅行者を介して、日本国内での感染が広がるリスクが高まったと考えられます。
■性風俗業界の変化
従来の店舗型の風俗店だけでなく、デリバリーヘルスなどの無店舗型サービスが増加したことで、感染者と接触する機会が拡大しました。
こうした業態ではコンドームの使用が徹底されていないケースもあり、感染リスクが高まる要因になっています。
また、性感染症に関する認識不足も影響しています。
若年層の間では、梅毒をはじめとする性感染症への危機感が薄く、「昔の病気」と認識している人も少なくありません。
そのため、定期的な検査を受ける習慣がなく、知らないうちに感染が拡大してしまうケースが多いのです。
感染予防のためにできること
梅毒の感染を防ぐためには、いくつかの具体的な対策が重要になります。
性感染症は誰にでも起こりうるものであり、正しい知識を持つことが第一です。
症状や感染経路を理解し、リスクを減らす行動を心がけることが必要となります。
梅毒は皮膚や粘膜の接触によって感染するため、性行為の際には「必ずコンドームを使用」しましょう。
適切な使用、管理を徹底することが感染予防につながります。
また、「定期的な検査」を受けることも有効な対策です。
特に、複数のパートナーがいる場合や、感染のリスクがある行動をした場合には、早期発見のために医療機関で検査を受けることが推奨されます。
現在、多くの自治体やクリニックで性感染症検査を実施しているため、積極的に活用するとよいでしょう。
パートナーとのコミュニケーションも重要で、性的な関係を持つ相手と性感染症について話し合い、お互いの健康を守る意識を持つことで、感染のリスクを減らすことができます。
まとめ
近年、女性の間で梅毒感染者数が急増している、その背景にはマッチングアプリの普及やインバウンド需要の増加などが関与しています。
政府が推進する観光政策が意図せず性感染症の流行に影響を与えている要因も考えられますが、まずは自己管理として、コンドームの正しい使用、定期的な検査、そして正しい知識の習得が不可欠です。
感染予防のためには一人ひとりが意識を高め、適切な対策を講じることで、感染拡大を防いでいくことが大切です。
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