修復のはずが破壊に…原型を失った世界の名画の末路とは

芸術を守るための修復作業、しかし時にその善意が取り返しのつかない結果を生むこともあり、スペインや中国では名画や歴史的建造物が修復を受けた結果、まったく別物のような姿に変貌してしまったケースがあります。

今回は世界を騒がせた、原型をとどめなかった修復事件を紹介します。

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スペインの「エッケ・ホモ事件」

スペインの「エッケ・ホモ事件」
Via|Wikipedia「この人を見よ(エリアス・ガルシア・マルティネス)」公式より引用

2012年、スペイン北東部ボルハにある教会の壁画「エッケ・ホモ(この人を見よ)」が、修復後に世界中で話題となりました。

もともとは19世紀の画家エリアス・ガルシア・マルティネスによるキリスト像でしたが、地元の高齢女性セシリア・ヒメネスさん(当時80歳)が独自の判断で修復を行った結果、まるでサルのような顔に変貌したのです。

SNSでは「モンキー・キリスト」「失敗という名の奇跡」と拡散され、批判の声が殺到したものの逆に観光客が急増する事態になりました。

結果として、この町は一躍観光名所となり、地元経済を救うほどの「奇跡の経済効果」をもたらしたのです。

皮肉にも、世界で最も有名な失敗修復として記録に残ることとなりました。

聖ホルヘ像と女性像

聖ホルヘ像と女性像
Via|Wikipedia「聖ホルヘ像」公式より引用

スペインではその後も修復失敗が相次ぎます。

例えば、ナバラ地方の教会にあった16世紀の木製彫像「聖ホルヘ像」、2018年に地元の工芸品店の店主が修復を請け負い、まるで漫画のキャラクターのようなツルツル顔に塗り直してしまいました。

まるでディズニー映画のキャラだと非難が殺到、専門家チームによって再修復が行われ、ようやく原形に近い姿を取り戻しました。

また、スペインの都市パレンシアでも、銀行の外壁に飾られた女性像が修復を受けた際、目鼻立ちが歪み、まるで粘土細工と話題になりました。

共通して、専門知識を持たない個人による修復が原因でした。

清朝の壁画修復と仏像ペンキ事件

中国・甘粛省にある清朝時代の壁画は、約16万ドル(およそ2500万円)をかけて修復されたにもかかわらず、完成後はまるでアニメ風キャラクターのような色彩になりました。

歴史的価値を台無しにした!と批判が殺到し、担当者2人が処分を受けます。

さらに、河北省の寺院では1400年以上の歴史を持つ石仏が、願いが叶ったお礼にと、地元の女性が業者に依頼してペンキで塗られてしまう事件が発生、監視カメラは設置されていたものの、山奥にあるため作業中に制止が間に合わず、仏像は原形を失いました。

現在では、文化財保護の失敗例として国内外で研究対象にもなっています。

まとめ

芸術や文化財の修復は、保存と再現の狭間で非常に繊細な作業です。

スペインや中国のように、素人や経験不足の業者が安易に手を加えると、数百年の歴史が一瞬で失われてしまいます。

善意の修復が取り返しのつかない破壊へと変わることもある…私たちはその教訓を忘れてはならないでしょう。

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