スーパーで安い牛乳を買ったつもりが実は乳飲料だった…パッケージも色味も似ているため、知らなければ誰でも間違えるほどです。
しかし、この乳飲料と牛乳には、成分面でも栄養面でも明確な違いが存在しますが、あまり深く説明されていないため、誤解したまま飲み続ける人も多いのが現状です。
今回は、この2つの違いを紹介します。
そもそも乳飲料とは何か?
牛乳と乳飲料は、名前が似ているため同じもののように見えてしまいますが、食品表示の世界では全く別物です。
牛乳は、生乳100%を加熱殺菌しただけのもので、水や添加物で薄めることは一切許されていません。
一方で乳飲料は、乳由来の成分が含まれつつも、その他の成分を自由に加えることができるカテゴリーです。
水で薄めることも可能で、砂糖、香料、コーヒー、果汁、カルシウムなどを追加しても問題ありません。
そのため、味のバリエーションが広がりやすく、価格も牛乳より安く設定されているケースが多くあります。
また、パッケージが牛乳とほとんど同じデザインで作られている場合もあり、知らない人が間違えて買ってしまう最大の理由でもあります。
乳飲料を飲むのは体に悪い?
では、乳飲料は健康に悪いのでしょうか。
結論から言えば、乳飲料だからといって体に悪いわけではありません。
乳飲料には、牛乳・乳成分・添加物などが法律に沿って適切に使用されており、安全性の面では全く問題ありません。
むしろ、飲みやすい味に調整されているため、子どもや牛乳が苦手な人にとって飲みやすいというメリットがあります。
ただし、栄養面で見ると注意すべきポイントがあります。
まず、乳飲料の中には砂糖が多く含まれているものがあり、いちごオレやコーヒー牛乳などは甘さが強い傾向にあります。
カロリーや糖分を気にする人は、この点を必ず確認する必要があります。
乳飲料は種類によって成分が大きく異なるため、「自分が何を期待して飲むか」によって選ぶ必要があるのです。
牛乳と乳飲料の栄養の違い
多くの人が気になるのが、乳飲料でも牛乳と同じようにカルシウムを取れるのか?という点です。
これも結論から言えば、商品によるというのが最も正確な答えです。
一般的に牛乳(100mlあたり約110mg)はカルシウム量が安定して多く、どのメーカーを選んでも大きく差がありません。
また、ビタミンDやたんぱく質も自然に含まれているため、栄養バランスの面では非常に優秀です。
一方で乳飲料は、カルシウムが豊富なものもあれば、ほとんど入っていないものもあります。
特に甘いフレーバー系の乳飲料は、カルシウムが少なめで、味を楽しむための飲み物として作られています。
しかし、カルシウム強化・栄養機能食品と記載された乳飲料は、牛乳よりカルシウムが多いケースすらあり、日常的に摂る飲料として高い価値を持ちます。
消費者がこれらの違いを最も簡単に見分ける方法は、種類別の表示を確認することです。
まとめ
乳飲料は体に悪いわけではなく、味のバリエーションや価格の安さという利点がありますが、牛乳と同じ栄養を期待すると商品によってはギャップが生まれます。
牛乳と乳飲料は役割の違う飲み物として理解し、自分の目的に合ったものを選ぶことが健康的な飲み方につながります。
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