映画『エスター』をご存じですか?
養子に迎えた子供が実は成人だった…という驚きのサスペンスで、多くの視聴者を震え上がらせました。
その物語が、現実に起きたとしたらどうでしょうか?
実はこのリアルな「エスター事件」が、ウクライナ出身のナタリア・グレースによって再現されたかのように現実のものとなりました。
今回は、ナタリアが実際に起こした奇妙で恐ろしい行動、そしてその事件が社会に与えた衝撃について紹介します。
ナタリア・グレースが起こした衝撃事件と年齢詐称の真相
ナタリア・グレースの正体と疑惑の行動
2010年、インディアナ州でバーネット夫妻が6歳のウクライナ出身少女として養子に迎え入れた「ナタリア・グレース」。
小人症を患い、成長に制約があると説明されていましたが、次第に夫妻は彼女に対して違和感を抱くようになりました。
そのきっかけは、彼女の「年齢と一致しない身体的特徴」でした。
6歳の少女にしては発育が進みすぎており、初潮があり陰毛も生えていたのです。
この事実に戸惑いながらも、夫妻は最初はその症状を理解しようとしていました。
しかし、ナタリアの行動は年齢の疑念だけでなく、家族に恐怖を与えるものへと変わっていきます。
彼女は次第に攻撃的な性格を露わにし、ある時には母親のコーヒーに漂白剤を混ぜようとしたこともありました。
さらに「家族を殺す」と脅迫するような発言もあり、夫妻はナタリアに対する恐怖を強めていきました。
こうした行動の数々は、彼女の年齢に関する疑念と共に家族の不安を増幅させ、ついに法的措置へと進むことになります。
年齢詐称の真相とその後の影響
夫妻の不安と恐怖は法廷にまで持ち込まれ、裁判所でナタリアの年齢について再検討が行われました。
その結果、ナタリアは6歳ではなく1989年生まれの22歳であると認定され、成人として扱われることが決定します。
この判断により、彼女はバーネット夫妻のもとを離れ、新しい家族であるマンズ夫妻と共に生活を始めます。
しかし、彼女は新しい家族に対しても「自分は16歳だ」と主張し、事件の真相が曖昧なまま社会に議論を呼ぶこととなります。
その後、2023年にこの事件を題材としたドキュメンタリー『The Curious Case of Natalia Grace』が公開され、ナタリアの行動や年齢詐称の疑惑が再び注目を浴びました。
映画『エスター』のようなストーリーが現実にあったという事実は、視聴者を驚愕させました。
このドキュメンタリーでは、ナタリアが「本当に年齢を詐称していたのか」、それとも「彼女が成人であるという判断に誤りがあったのか」といった複雑な問題が描かれており、視聴者は改めて養子縁組や家族の在り方について考えさせられます。
まとめ
ナタリア・グレース事件は、家族や信頼関係の在り方について深く考えさせる衝撃的な事例です。
映画さながらの出来事が現実に起こり、家族にとっての安全や信頼の基盤がいかに重要であるかを改めて教えてくれます。
この事件が示すように、真実や信頼がいかに人間関係に不可欠であるかを、私たちも考え直すべきなのかもしれません。
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