中国浙江省で春の訪れと共に食される、驚きの卵料理をご存知でしょうか?
その名も「童子蛋」。
なんと男児の尿を使って茹で上げるという衝撃的な調理法が特徴です。
「え、それ本当に食べるの?」と思わず目を疑いたくなるこの伝統料理について紹介します。
童子蛋とは?
「童子蛋(どうじたん)」は、中国浙江省を中心に食べられる伝統的な卵料理です。
その最大の特徴は、男児(10歳以下)の尿を使って卵を茹でるという、世界的に見ても非常にユニークな調理法なんです。
地域の春の風物詩として親しまれ、「滋養強壮」や「体を温める」といった効果があると信じられています。
作り方の流れ
童子蛋の作り方は、こちらになります。
- 材料の準備
新鮮な卵(通常鶏卵)を用意します。
男児の尿を採取します。
尿は地元の学校でたらいやバケツに集められ、調理場へ運ばれます。 - 尿で茹でる
鍋に尿を入れ、沸騰させて卵を茹でます。
まずは殻付きの状態で10–15分茹で、殻にひびを入れた後、再度煮込みます。 - 長時間の煮込み
尿を補充しながら数時間煮込むことで、卵全体に尿の香りや風味を染み込ませます。
これにより茶褐色の卵が完成します。 - 完成
出来上がった卵は市場や屋台で販売され、そのまま皮をむいて食べるのが一般的です。
背景にある文化と歴史
中国の伝統医学では、尿は体を温め、毒素を排出する力があると信じられてきました。
男児の尿は「純粋で生命力がある」とされ、春先の体調管理に適していると考えられています。
また、浙江省では春の訪れを祝う文化の一環として「童子蛋」が登場します。
地元の人々にとって、これは特別な行事食であり、地域のアイデンティティそのものです。
さらに、この料理は現在、浙江省の無形文化財に登録されており、伝統を守り、地域文化を次世代に伝えるためのシンボルとなってます。
他文化からの反応
「童子蛋」のユニークさは、観光客や他文化圏から見ると非常に衝撃的で驚かれることが多いです。
そんな調理法が本当にあるの?と、驚かれる一方で、試した観光客からは「意外と香りは独特だが、味は悪くない」といった意見もあります。
この料理は中国国内でも賛否が分かれており、現代の若い世代の中には伝統を少し奇異に感じる人もいるようです。
しかし、地元の人々にとっては重要な伝統文化として誇りを持っています。
まとめ
童子蛋は、単なる料理ではなく、地域の歴史や文化、伝統医学の考え方を象徴する存在です。
その調理法や背景は他の文化圏からすると驚きですが、地元では大切な春の風物詩として根付いています。
もし浙江省を訪れる機会があれば、「童子蛋」に挑戦してみるのはいかがでしょうか。
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