常識を覆す…ギッフェン財とヴェブレン財の価格と需要の謎が奥深い

常識を覆す…ギッフェン財とヴェブレン財の価格と需要の謎

商品の値段が上がれば、買う人が減るのが当たり前、しかし世の中には価格が上がった方がむしろ売れるという不思議な現象があります。

それは「ギッフェン財」と「ヴェブレン財」という2つのパターン、この2つは似ているようで全く異なる理由から需要が増えるのです。

今欲しがっているモノも、もしかす るとこの法則に当てはまるかもしれません。

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価格上昇=需要減少の常識を覆す現象

ギッフェン財とヴェブレン財

経済学の教科書では、需要と供給の関係を表す曲線が示されます。

一般的に、価格が高くなれば消費者は購入を控え、需要量は減少します。

これが「需要の法則」です。

しかし、現実の市場では、この法則が当てはまらないケースが存在し、価格が上がったのに売れるという一見パラドックスのような現象は、主に二つの理由で起こります。

それが「ギッフェン財」と「ヴェブレン財」です。

どちらも、価格上昇で需要が増える点では共通していますが、その背後にあるメカニズムはまったく異なります。

ギッフェン財は生活必需品に関する現象であり、ヴェブレン財は高級品に関する現象です。

それぞれの仕組みを理解すれば、経済の不思議さだけでなく、消費者心理の奥深さも見えてきます。

ギッフェン財

ギッフェン財は、価格が上昇すると需要も増えるという、需要の法則に反する珍しい財のことです。

19世紀の経済学者ロバート・ギッフェンが観察したとされ、この現象は特定の条件下でのみ発生します。

わかりやすい例を数字で見てみましょう。

1日の食費が1,400円の男性が、牛肉(100g=400円)と豚肉(100g=100円)を売る肉屋に通っています。

満腹には500g必要で、牛肉好きの彼は初日、牛肉300g(1,200円)+豚肉200g(200円)でちょうど1,400円を使い切りました。

ところが翌日、豚肉の値段が200円に上昇します。

彼は牛肉200g(800円)+豚肉300g(600円)に変更、さらに翌日、豚肉が250円に値上げされると、牛肉100g(400円)+豚肉400g(1,000円)を選びました。

結果として、豚肉の価格が100円→250円と2.5倍になったにもかかわらず、購入量は200g→400gへと倍増しています。

理由は、所得が限られ、副菜にあたる牛肉を減らしてでも、満腹を得るために安価な主食的食材を多く買う必要があるからです。

これがギッフェン財の典型的な動きです。

ヴェブレン財

一方、ヴェブレン財は高級ブランド品や希少品に見られる現象で、価格が高くなることで需要が増えます。

これは「見せびらかす消費」とも呼ばれ、経済学者ソースタイン・ヴェブレンの理論に由来します。

例えば、限定500本のスイス製高級腕時計があるとします。

発売当初の価格は150万円でしたが、人気と希少性の高まりから200万円に値上げされました。

すると、「今買わないともっと高くなるかもしれない」という心理や、「200万円の時計を持っている」という優越感を求める消費者が殺到し、むしろ売れ行きが伸びるという現象が起こります。

背景には「高いほど価値がある」という認識や、所有が社会的ステータスを示すという価値観があります。

例えば、あるヴィンテージワインが1本50万円から80万円に値上げされた場合、投資目的やコレクション欲から購入希望者が増え、オークションでさらに高値を呼ぶこともあります。

ヴェブレン財は、価格そのものが価値を高める特殊な世界なのです。

混同されやすいが全く違う2つの現象

ギッフェン財とヴェブレン財は、どちらも「値段が上がると売れる」ため混同されやすいですが、性質は正反対です。

ギッフェン財は所得効果が強く働く必需品で、価格上昇によってより多く買わざるを得なくなります。

ヴェブレン財は高価格が付加価値そのものであり、消費者が価格上昇を魅力的と感じます。

また、ギッフェン財は主に低所得層や発展途上国で発生しやすく、ヴェブレン財は高所得層や贅沢品市場で見られます。

経済学的には似て非なる現象であり、マーケティング戦略も全く異なり、現代ではインフレや価値観の多様化により、この2つの現象が同時に観察できる市場も増えてきました。

例えば、世界的な食料価格高騰の中での必需品需要増加と限定コラボ商品の高額転売などがその例です。

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まとめ

価格が上がれば売れなくなる、れは経済学の基本的な法則ですが現実の市場はそれだけでは語れません。

ギッフェン財は「生活のために仕方なく買う」必需品の逆説、ヴェブレン財は「高いからこそ欲しい」高級品の魅力、この2つは動機も背景も全く異なりますが、価格上昇が需要増加を招く点では共通しています。

消費行動の背後には、単なる損得勘定を超えた心理や社会的要因があり、それを理解することは、私たちがこれからの時代に賢く買い物をするためのヒントになります。

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