甲子園の熱気が高まる中、出場校の一つである広陵高校(広島県)に関して、思わぬ騒動が注目を集めています。
問題の発端は、同校野球部内で発生した暴力事件。
しかも、ただの指導や口論ではなく、寮内での陰湿な暴力だったという報道に、多くの高校野球ファンや一般視聴者の間で衝撃が広がりました。
広陵高校野球部、悪質な暴行事件も予定通り出場へ

実際に学校側もこの件について「不適切な事案」として認めており、2025年1月、当時2年生の複数の部員が、1年生部員に対して胸や頬を叩いたり、腹部を押す、胸ぐらをつかむといった行為を行っていたと明記されています。
これを受け、加害生徒は被害生徒に謝罪。被害を受けた生徒はその後、転校を余儀なくされたとされています。
一方で、この暴力行為に関して、日本高野連(日本高校野球連盟)は2025年3月に審議を行い、学校および野球部に対して「厳重注意」の措置を決定。
しかし、SNS上ではその後も事件の内容が拡散され続け、「処分が軽すぎるのでは?」という声が噴出、特に指導者が事件を隠蔽しようとしたというSNS投稿や常軌を逸した指示があったという証言まで飛び交い、ネット上は騒然としました。
この事態を受けて日本高野連は8月6日夜に緊急会見を実施、「判断に変更はない」とし、広陵高校の全国高校野球選手権大会への出場を予定通りとする方針を改めて表明しました。
高野連は、2月時点で学校から報告を受けており、「厳重注意が妥当」と判断していたこと、またSNSなどで広がった内容と学校の報告との間に齟齬があったものの、新たな事実は確認されなかったと説明しています。
しかしこの対応に対し、世間からは厳しい目が向けられています。
「高校野球に対する冒涜だ」「厳重注意で済む話ではない」といった声に加え、オンライン上では広陵高校の出場辞退を求める署名活動も立ち上がるなど、炎上は収まる気配がありません。
さらに注目されているのが、広陵高校側の表現のあり方です。
学校が公開した説明文では「暴行」や「いじめ」といった強い言葉は避けられ、あくまでも「胸を叩く」「頬を叩く」といった具体的ながらも軽減された表現が用いられています。
この「緩すぎる表現」が事態の深刻さを隠しているように感じられ、多くの人が違和感を抱いているのです。
また、「加害生徒が謝罪した」「新たな事実は確認できなかった」といった文言も、被害者側の気持ちやその後の人生に与えた影響を軽視していると捉えられても仕方がない構成となっており、納得できないという声が後を絶ちません。
被害者の保護者とされる人物のSNS投稿では、「監督が事件を隠そうとした」との記述もあり、もしそれが事実であれば、単なる生徒間のトラブルでは済まされない重大な問題です。
教育の現場であり、かつ全国から注目を集める甲子園という舞台に立つ学校として、あまりにも説明責任が曖昧ではないか……。
そんな疑問が残ります。
広陵高校は、8月7日の第4試合で対戦予定、果たしてこのような騒動の渦中で、選手たちは本来の力を出し切れるのでしょうか。
そして、学校・高野連ともに、今後さらなる説明や対応が求められるのは避けられません。
SNSの反応は…
「高野連も広陵高校も守りたいのは自分達の体裁だけ」
「新たな告発が事実かどうかは別として、今回の件を厳重注意で許す監督、学校、高野連がいるのだから、そりゃ次々と出てきても何ら不思議はないかね」
「もう辞退した方が良い。無関係の選手には仕方ないけど出場したら更に誹謗中傷は加速して特定活動も凄まじくなると思う」
「被害者の方を転校、暴力行為を不適切行為と発表する時点で、マトモに対応する気が無いのが判る」
「公平性か?自己判断か?の問題かな?公平性を優先するなら広陵高校は辞退するしかない」
「いじめじゃないし暴力だし、高野連は「誹謗中傷」と書いてるけど、被害の訴えを誹謗中傷と切り捨てるのはあっていいことなのかい?」
「今さら高野連の処分を見直すのも非現実的なので、広陵高校が自ら事態を重く受け止めて自ら厳しい判断をするしか無い」
「高野連は広陵高校に対し誹謗中傷するなと言うが、今回の決定を下した高野連こそが非難されるべきだろう」
「監督が加害者として告発されているからには、学校実施の聞き取り調査の正確性に疑問が残ってしまう」
「過去の高野連処分、大会に出場しない球児の喫煙や暴力も許さず対外試合禁止とか下してきた、将軍様高野連。自分たちの判断が全て正しいだからね」
まとめ
広陵高校の甲子園出場に関して「本当にこれで良かったのか」と感じた方も多いのではないでしょうか。
被害生徒が転校するほどの深刻な事案が「厳重注意」で済まされ、しかもその表現が曖昧なまま全国の舞台に出場…。
今後の高野連のあり方や高校野球の在り方そのものが問われる問題です。
真実がしっかりと明らかにされ、誰かの犠牲の上に青春が成り立つようなことがあってはならないと、強く感じさせられる事件でした。
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