人類の限界って、どこまで挑戦できるんだろう?そんな好奇心から生まれるのがギネス世界記録です。
そして中には、危険すぎて今では挑戦すら許されない「幻の記録」も記録もあります。
記録達成の背景には、驚きと狂気、そして深い人間ドラマが隠されていますが、あまりのリスクから公式に廃止された3つの衝撃記録を紹介します。
最長キス記録
2013年、タイのカップル、エカチャイ・ティラナラットさんとラクサナ・ティラナラットさんは、なんと58時間35分58秒という「世界最長キス」のギネス記録を打ち立てました。
バレンタインデーイベントの一環として行われたこのチャレンジは、見た目にはロマンチックでも実際は極限のサバイバルレース。
参加者は水分補給もトイレもキスしたまま移動というルール下で、エカチャイさんとラクサナさんは、途中で気絶しかけたり、ふらついたりしながらも2日以上も唇を離さず耐え抜いたのです。
この記録は話題を呼びましたが、その代償はあまりにも大きく、参加者の健康被害や過労が問題視され、ギネスはこのカテゴリを廃止しました。
現在では、同様の挑戦すら公式には受け付けておらず、「愛の証明」としては過酷すぎる記録として封印されています。
最長絶食記録
断食してダイエットしたい!なんて軽く言えなくなる記録がこちらです。
1965年から1966年にかけて、スコットランドのアンガス・バービエリ氏は、なんと382日間も固形物を一切摂取せずに生活しました。
この記録は医学的にも異常で、彼は体重を207kgから82kgまで落とすことに成功します。
摂取していたのは水、紅茶、コーヒー、ビタミン剤、電解質などで、すべて医師の厳格な監視下で行われました。
記録達成後、彼の健康状態に大きな異常は見られなかったというものの、これは極めて特殊なケースで、一般人が真似すれば命の危険は避けられません。
このため、ギネスは後に「人命に関わる」としてこのカテゴリを廃止、今ではこの記録を破るどころか、挑戦すること自体が医学界でも否定されるレベルとなっています。
可愛いけど危険
一見するとほのぼの系に見えるこの記録も、実はギネスが封印したブラックリストのひとつです。
1986年、オーストラリアの猫「ヒミー」は、体重21.3kgという驚異の記録を打ち立て、当時「世界一太った猫」として登録されました。
しかしその後、「この記録を更新させようと無理に猫を太らせる飼い主が出てくる」という懸念が浮上します。
猫にとって過剰な肥満は深刻な健康リスクであり、動物福祉の観点からギネスはこのカテゴリを1998年に廃止しました。
今では、最も太った猫の記録は更新されることなく、ヒミーが最後のチャンピオンとして名を残しています。
猫好きからは「可哀そう」との声も多く、動物の命を守るために廃止されたこの判断には多くの共感が集まりました。
まとめ
ギネス記録は人々の挑戦心を刺激し、時に感動を与えてくれます。
しかし一方で、「どこまでやるか」「何を代償にするか」という線引きもまた大切です。
今回紹介した3つの記録は、いずれも限界に迫る驚異的な内容ですが、命の危険や倫理的問題から封印されることとなりました。
記録よりも大切なのは、安全と命、そして挑戦が誰かを傷つけたり、無理を強いるものであってはいけません。
これから新しい記録が生まれていく中で、「超えられない幻の記録」として語り継がれるこれらの挑戦には、改めて敬意を払うべきかもしれませんね!
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