「好き」が高じて応援する気持ちが日常を彩る…それが推し活です。
今、この推し活に本気でハマる大人が増えており、市場規模は3,500億円とも言われています。
そんな中、なんと「推し活キャンセル保険」という斬新なサービスまで登場しました!
今回は、大人たちを虜にする推し活の魅力と、その経済圏に参入した保険の実態を紹介します。
全年齢化する推し文化
かつては「若い女の子の趣味」と見られがちだった推し活も、今やそのイメージは完全に過去のものとなりつつあります。
2025年現在、推し活に熱中するのは10代〜20代に限らず、40代〜60代の大人層にも拡大、実際に行われた調査によれば、40代以上の約4人に1人が推しを持っているというデータもあり、SNSや動画配信サービスの浸透によって、推しとの距離感が大きく縮まったことが要因の一つとされています。
「子育てが落ち着いた今、自分のための時間を推しに使っている」という中年女性や、「推しの活躍を見ることが生きがい」という会社員男性まで、多様なライフステージの人々が推し活に没頭、推しを中心に日常が動く、そんな時代が到来しているのです。
展示会から読み解く推し活経済圏
2025年7月、東京で開催された推し活関連商品の展示会では、120社以上・約6,000点のアイテムが集結しました。
出展者の中には、従来とはまったく異なる業界の企業も数多く参入しており、推し活が新たなビジネスチャンスとして注目されていることが分かります。
たとえば、金沢の金箔メーカーが開発した「推しアクスタを祀る神棚」や、推しの音声を波形にして3Dプリンターで造形した「オリジナル指輪」など、個性豊かな商品が多数登場しています。
これらは一見マニアックに思えるかもしれませんが、実際には大人のファン層が本気で良いものを求めるニーズにぴったりとフィットしているのです。
消費者が自発的にSNSでシェアし熱狂的に広がる、これが今の推し活経済の特徴です。
急成長するキャンセル保険市場
では、推し活には一体どれだけのお金がかかっているのでしょうか?
ある調査によれば、1人あたり年間の推し活平均支出額は10,416円、さらにライブや舞台などの遠征費だけでも年間19,862円という結果も出ています。
今や推し活は心の豊かさだけでなく、確実に経済を動かす存在になっています。
そんな中、「どうしても行きたい推しイベントが、体調不良や災害で行けなくなった…」という事態に備えるための画期的な商品が登場したのです。
それが、「推し活キャンセル保険」です。
この保険は、交通機関の欠航、台風、インフルエンザ、家族の急病などが理由でイベントをキャンセルした際に、宿泊費や交通費のキャンセル料を補償してくれるというものです。
保険料は数千円台から選択可能で、遠征に備える安心保険として人気急上昇中なんです。
特に注目されているのは、推し活専用に作られた国内・海外遠征向けのプランで、「イベント中止だけでなく、同行者の急病でも対象になる」「精神的ダメージは補償されないが金銭面の不安が減る」といった声が続出しています。
推し活は「応援する」こと以上の意味を持っており、推し友との交流で生まれる連帯感、自分を表現する手段としてのグッズ作りや現地遠征、日常のルーティンに「推し」が組み込まれることで、孤独感が軽減されたという声も少なくありません。
SNSの普及により、全国どころか世界中のファンとも繋がることが可能になった今、「一人じゃない」「誰かと共有できる推し活」は、現代人の心の支えとなっているのです。
推し活キャンセル保険の登場も、「損したくない」という気持ちを越えて、それでも推しを追いかけたいという熱意をバックアップする象徴的な存在と言えるでしょう。
まとめ
推し活は今、年齢・性別・職業を問わずあらゆる層に広がり、年間3,500億円もの市場を形成しています。
そこには、応援というシンプルな行為に宿る無限の価値と日常を豊かにする力があります。
新たなサービスや製品が続々と生まれ続ける中で、推し活は単なる趣味ではなく、社会と経済を動かすカルチャーとしてますます進化していくでしょう。
あなたも推しを見つけて、新しい世界に飛び込んでみませんか?
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