ガムをうっかり飲んじゃった…これって大丈夫なの?
今回は、ガムを飲み込むと体内で何が起きるのか、そして飲み込み続けた場合のリスクについてわかりやすく解説します。
ガムを飲み込んだけど大丈夫?
ガムを間違って飲み込んだとき、まず気になるのが消化できるのか?という点ですが、答えはNOです。
ガムの主成分である「ゴムベース(合成樹脂や天然樹脂)」は、人間の消化酵素では分解できません。
そのため、胃や腸で消化吸収されることなく、そのまま便として排出されます。
つまり、1回の誤飲であれば基本的には問題ありません。
また、「ガムは7年間体内に残る」という都市伝説がありますが、これも科学的根拠はありません。
健康な人であれば、1〜2日以内に自然に排出されるケースがほとんどです。
ただし、小さな子どもや消化器に持病のある人が大きなガムや複数の異物を一緒に飲み込んでしまった場合には、腸閉塞などのリスクがあるため注意が必要です。
飲み込み続けると体内で何が起きるの?
問題は、毎日ガムを飲み込む習慣がある場合です。
実際に海外では、「ガムを毎日飲み込むことが癖になっていた女性」が体調を崩し、突然倒れて亡くなるというショッキングな事例も報告されています。
死因は当初不明でしたが解剖の結果、胃の中から巨大なガムの塊が発見されたのです。
これは、胃石(いせき)や異物性腸閉塞と呼ばれる状態で、以下のような弊害を引き起こします。
胃や腸が詰まり、栄養や水分が吸収できなくなることで消化機能が著しく低下し、吐き気や食欲不振、倦怠感といった症状が出てきます。
加えて、栄養の吸収不良は電解質異常にもつながり、ナトリウムやカリウムのバランスが崩れることで心臓や神経にも悪影響を及ぼします。
場合によっては意識障害や心停止を引き起こすこともあり、放置すれば命に関わる深刻な状況に発展する可能性もあります。
これらの症状はすぐに起こるものではありませんが、日常的にガムを飲み込む癖がある人は今すぐやめるべきです。
体に負担をかけずに楽しむには、自分の体調や状態に合わせて種類や噛む頻度を考えることが大切になります。
まとめ
ガムは気軽に楽しめる嗜好品ですが、正しく扱わなければ思わぬ健康リスクにつながることがあります。
1回飲み込んでしまっただけなら問題はほとんどありませんが、毎日続けると消化器系に深刻なトラブルを招く恐れがあります。
特に、子どもや高齢者、既往症のある人はより注意が必要です。
噛むことそのものに健康効果はあるので、「噛んで捨てる」を習慣にすれば安心して楽しめます。
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