ただのアンティークだと思って持ち帰った花瓶が命を奪う呪い?かわいい人形に取り憑かれた魂が代々男児の命を奪い続ける?
そんな嘘みたいな本当の話が、世界には実在すると言われています。
今回はイタリアとアメリカに伝わる、所有者を次々と死に追いやる特急呪物を2つ紹介します。
バサーノの花瓶(イタリア)
15世紀のイタリア・ナポリ北部で作られたとされる純銀製の花瓶は結婚祝いとして若い女性に贈られたのが起源とされています。
しかし、その後の出来事から呪われた花瓶として恐れられるようになります。
伝承によれば、花瓶を受け取った花嫁は翌朝、花瓶を抱いたまま死亡していたそうです。
捜査記録などは残っておらず、事件か事故かは不明ですが、それ以降も花瓶を受け継いだ親族が次々と謎の死を遂げたため、花瓶は「隠された」と伝えられます。
なぜ特急呪物になったのか?所有者たちの末路
1988年、この花瓶が再び発見されたことで運命が再び動き出します。
発見者の男性は、自宅の裏庭を掘り起こしていたところ、この花瓶を偶然見つけました。
中には「この花瓶は死をもたらす。」と書かれた紙切れが入っていたそうです。
しかし男性はこの警告を無視し、銀製の花瓶としてオークションに出品、この時点から新たな所有者に不幸が次々と降りかかっていきました。
花瓶を最初に落札した地元の薬剤師は、購入からわずか3ヶ月後に急死、続いてこの花瓶を購入した骨董品商も呪いを否定していたにもかかわらず、2ヶ月後に命を落とします。
さらに、花瓶を「ルネサンス期の工芸品」として評価し、個人的なコレクションに加えた考古学者も原因不明の感染症で亡くなりました。
その後、花瓶は老夫婦のもとへ渡ったとも言われていますが、実はこの「最後の所有者」については、資料や伝承によって情報が分かれており、「老夫婦が最後だった」「いや、考古学者が最後の持ち主だった」という複数の説が存在しています。
その後、花瓶を博物館に寄贈しようとしたものの、噂を聞きつけた美術館側が受け取りを拒否し、以降は花瓶の所在は不明となり、「バサーノの花瓶」は世界的な都市伝説として語り継がれることになったのです。
ジョリエット人形(アメリカ)
ジョリエット人形は、アメリカに伝わる恐ろしい呪いの人形です。
見た目はただの可愛らしい人形ですが、代々の家系の中で、男の子だけを死に至らせる呪いを持つ特急呪物として知られています。
この人形がもたらす不幸の始まりは、アンナという女性の曾祖母の時代にさかのぼります。
曾祖母が妊娠祝いとして友人から贈られたのが、このジョリエット人形でした。
なぜ特急呪物になったのか?所有者たちに起きた連鎖
実はこの人形を贈った友人は、嫉妬や恨みといった強い感情を持っていたとされ、それが人形に込められたとされています。
曾祖母は元気な男の子を出産しましたが、生後わずか3日で急死します。
以降、ジョリエット人形からは赤ん坊の泣き声が聞こえるようになったと言われています。
曾祖母は亡き息子の魂が人形に宿ったと信じ、大切に保管しその後も娘、孫、そしてアンナへと人形は引き継がれていきました。
アンナの家系では、曾祖母・祖母・母、そしてアンナ本人に至るまで、代々の女性が男児と女児をひとりずつ出産しています。
しかし、どの世代においても男の子だけが必ず生後3日以内に亡くなってしまうという、異常な現象が繰り返されてきました。
この不幸な出来事のたびに、ジョリエット人形からは新たな赤ん坊の泣き声が聞こえるようになったといいます。
最初はひとつの声でしたが、現在ではすでに4人分の赤ん坊の泣き声が重なるように聞こえるとも語られています。
さらに奇妙なのは、この泣き声がアンナの家系の女性にしか聞こえないという点です。
男性や他人には一切聞こえず、あたかもその呪いが家系の女性たちにだけ訴えかけてくるかのように続いているのです。
アンナは、自らの息子や家族の魂が人形に宿っていると信じており、捨てることも、処分することもできないまま、今も大切に保管しています。
しかし、周囲は「この人形を手放さない限り、呪いの連鎖は止まらないのではないか」と不安視しているのが現状です。
まとめ
特急呪物と呼ばれる品々には、長い年月を経ても消えない何かが宿っているのかもしれません。
真偽を確かめることは困難ですが、信じる・信じないを問わず、大切なのは軽率に手を出さないこと。
身の回りにあるモノにも、知らず知らずのうちに何かが宿っている可能性は、ゼロではないのです。
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