沖縄旅行に行ったとき、「えっ!?」と驚かされることは少なくありません。
美しい海やリゾートの印象が強い沖縄ですが、実は日常に根付いた独特の文化がたくさんあります。
結婚式の人数が桁違い
沖縄の結婚式は、まず招待客の数が本土と大きく違います。
本土では50〜100人程度が一般的ですが、沖縄では300人、500人規模になることも珍しくありません。
なぜこれほどまでに人数が多いのか？それは、沖縄ならではの人間関係の濃さに理由があります。
家族や親戚だけでなく、職場関係者、親の友人、親戚の知り合い、地域の人まで招くことも…新郎新婦が直接知らない参列者も多く、会場で「あなたは誰の関係？」と尋ねられても、自分でもうまく答えられないことがあるほどです。
式場も、ホテルの大ホールや市民会館を貸し切る規模で、もはや結婚式というより大イベントです。
また、ご祝儀相場も本土とは違い1万円前後が一般的で、大人数で盛大に祝うという文化があります。
模合（もあい）という独自の助け合い文化
模合（もあい）、これは沖縄特有の相互扶助の仕組みで、仲間同士で定期的にお金を出し合い、順番にそのお金を受け取るというものです。
たとえば10人の模合なら、毎月1万円ずつ出して10万円を積み立て、それを順番に受け取っていく形で、もともとは銀行などの金融機関が身近になかった時代に、お金を融通し合うためのシステムとして広まりました。
単なる金融の仕組みですが、沖縄ではこれが人付き合いの文化として根付いています。
模合の場はただのお金のやり取りで終わらず、飲食を伴う集まりがセットで居酒屋や食堂に集まり、飲んで語り合いながら模合を行います。
つまり模合は「お金の助け合い」であると同時に「定期的な飲み会」でもあるのです。
現代の沖縄では銀行が普及したため金銭的な必要性は薄れていますが、模合は仲間とつながる口実として生き残っています。
実際に沖縄の人に聞くと「模合があるから定期的に友達に会える」「困ったときに助けてもらえる安心感がある」と答える人も多いです。
模合はまさに人情と絆をお金で回す文化といえるでしょう。
飲み会の締めはステーキ！？
本土の人が一番驚く沖縄の習慣が、飲み会の締めにステーキ屋へ行くことではないでしょうか。
居酒屋で飲んだあと、ラーメン食べに行こうとなるのが定番ですが、沖縄では深夜に分厚いステーキを食べるのが定番です。
那覇市の国際通り周辺や繁華街では、夜中の1時や2時でもステーキ店が営業していて、酔っ払った人々で行列ができる光景も珍しくありません。
この文化の背景には、アメリカ統治時代の影響があります。
米兵に人気だったステーキが、夜のごちそうとして根付き、それが沖縄の人々の飲みの習慣に取り込まれたそうです。
また、飲み疲れた体に肉を食べてスタミナをつけて帰るという感覚もあり、「お腹いっぱいになって初めて飲み会が終わる」という考え方もあります。
観光客からすると「夜中にステーキ！？」と驚きますが、これこそが沖縄の豪快で明るい飲食文化の象徴、ラーメン文化とは真逆の沖縄流の締めは、旅の思い出としても強烈に残るでしょう。
まとめ
沖縄の文化は、本土の常識からすると驚きの連続ですが、そこには「人を大事にする」「共に楽しむ」という沖縄ならではの温かい価値観が息づいています。
観光で訪れる際には、単に観光地を巡るだけでなく、こうした文化の背景を知ることで沖縄という土地をより深く理解できるでしょう。
あわせて読みたい｜マタイク（mataiku）
