総理指名選挙を目前に、政界の空気が一変、「野党連携が実現すれば玉木首相誕生もあり得る」と言われた国民民主党ですが、ここにきて大きく流れが変わっています。
高市早苗新総裁のもとで自民党が維新との連携を強化し、一方で国民民主の玉木雄一郎代表は決断をためらった、その結果国民の目にはチャンスを逃した政治家と映ってしまったようです。
期待されていた玉木首相誕生のシナリオ
総理指名選挙では、野党勢力が結束すれば自民党を上回る可能性もあるとされ、玉木雄一郎代表の存在は一時注目を集めていました。
国民民主党は中道を掲げ、立憲民主党・日本維新の会・参政党など各党に「連携」を呼びかけていたものの、そこに落とし穴が…。
玉木氏が協調姿勢を見せた相手は、支持層から距離を置かれている立憲民主党と公明党、特に公明党は創価学会との関係問題や自民離脱を発表したばかりで、支持者の間では「なぜ今そこに近づくのか」と疑問の声が噴出、結果SNSでは「これで国民民主は終わった」「玉木さん、裏目続き」といった厳しい意見が目立つようになります。
維新が踏み込んだ瞬間
そして、事態を決定的にしたのが日本維新の会の動きでした。
自公連立の解消で揺れる自民党に対し、維新は明確な交換条件を提示、「副首都構想と社会保障改革、この2つをやるなら連携する」と踏み込み、高市新総裁に対して一気に存在感を高めました。
その裏で、玉木氏はABEMAニュースに出演し、過去のトリガー条項未実現や暫定税率廃止の頓挫を引き合いに「慎重に確認して進める」と発言、視聴者にはそれが慎重というより怖がって動けない姿に映ってしまい、ネット上では「ビビり玉木」という言葉まで飛び交いました。
結果、維新が主導権を握り、国民民主は一歩も二歩も遅れを取る形となったのです。
失速する国民民主、崩れる中道の立ち位置
維新と自民の政策連携が進んだことで、高市政権の成立はほぼ確定的と言われています。
玉木代表が目指していた「第三の選択肢」「中道からの改革路線」は、結果的にどの勢力にも受け入れられず、支持層の動揺を招く結果になりました。
国民民主の支持者の中には、「せっかくのチャンスだったのに腰が引けた」、「維新がリスクを取って動いたのに、玉木さんは安全運転すぎる」といった声が多数上がっています。
つまり、信頼できる慎重派から一歩踏み出せない人へ印象が完全に変わってしまったのです。
まとめ
今回の総理指名選挙の動きは、政治家・玉木雄一郎にとって大きな転機となったことでしょう。
安全策を取る慎重さは政治家としての強みである一方、決断の遅れが支持離れを招くこともあります。
維新のスピード感と自民のしたたかさの前で、国民民主は存在感を失い、玉木首相誕生の夢は遠のいたように見えます。
しかし、政治の流れは常に変化します。
国民民主が再び浮上するためには、過去への反省ではなく、国民の生活に直結する具体的成果を示すこと、それが次なる信頼回復の第一歩となるのではないでしょうか。
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