アニメの歴史には、時代の変化や社会の進化に伴って、地上波で再放送が難しくなった作品が存在します。
今回はそんな、地上波では放送禁止できないアニメを紹介します。
昔のアニメが再放送されない理由や、その背景にあるエピソード、社会の変遷を感じ取ってくださいね。
地上波では放送禁止できないアニメ4選
サスケ
1968年に全29話放送された「サスケ」は、徳川時代に真田忍軍と服部半蔵率いる追手たちとの戦いを描いたアニメです。
主人公のサスケの成長を描く過酷な冒険物語ですが、現代の放送コードに引っかかる表現が多く含まれています。
特に第9話「人買い」のエピソードは、子供たちを人買いに売りに行くという展開があり、再放送時にはカットされました。
当時の倫理観では許されていた表現が、今では許容されないため、地上波での再放送は困難です。
アパッチ野球軍
1971年に全26話放送された「アパッチ野球軍」は、野球をテーマにした野生味見あふれる社会派アニメです。
甲子園で優勝したが父親の拝金主義に嫌気がさして選手生命を絶った堂島剛が、愛媛の郊外にある猪猿村でコーチを務めるという物語です。
この村では、ダム建設を巡る対立があり、個性豊かな子供たちが登場します。
しかし、「アパッチ」という言葉自体がアメリカ先住民への偏見と受け取られる可能性があり、また「土方」や「メクラ」といった放送禁止用語が頻繁に使われているため、地上波での再放送は難しいとされています。
あしたのジョー
「あしたのジョー」は1970年から全79話放送された伝説のボクシングアニメです。
1980年からは「2」も放送され、ここで原作の最後まで描かれています。
主人公の矢吹丈が、喧嘩からボクシングへと転身し、プロボクサーを目指すストーリーは、熱狂的な支持を受けました。
当時、ライバルの力石徹の死を受けてリアルで葬儀が行われたエピソードは有名です。
しかし、この作品は現在の放送禁止用語が多いため、地上波での再放送が困難です。
キ◯ガイドやドヤ街など、差別用語や幼い子供がタバコを吸うシーンなど、現代の倫理基準では問題となる表現が多く含まれているためです。
トップをねらえ!
1988年に全6話でリリースされた「トップをねらえ!」は、宇宙怪獣と戦う「タカヤ・ノリコ」たちのSFアニメです。
学園生活を中心にしたコメディ色が強いですが、後半は重厚なストーリーが展開されます。
しかしこの作品は、特にお色気シーンが多く、どこの毛とは言えませんが、毛まで見える描写があるため、現代の放送基準では完全にアウトです。
しかし、このお色気も含めて本作の魅力なのは間違いないですが、地上波で放送するのは難しいです。
まとめ
これらの作品は、当時の社会背景や倫理観を反映したもので、現代の放送基準では許容されない表現が多く含まれています。
しかし、その表現も含めて作品の魅力であり、当時の時代性を残す意味でも価値があります。
ファンとしては、地上波で再放送されなくても、DVDや配信サービスで手に入れて楽しむのが良いでしょう。
時代が変わっても、これらの名作は色褪せない魅力を持っています。
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