オリンピックやワールドカップなどの国際大会で耳にすることが多い「君が代」。
一見、控えめで静かなメロディが特徴的なこの国歌ですが、その歌詞や背景には深さがあります。
さらに近年、海外での評価が急上昇しており、なんと「君が代」を聞いた外国人が涙を流すほど感動することも!
なぜ世界中で「君が代」がこれほど注目を集めているのか、その理由を探っていきます。
君が代の起源と歴史
「君が代」は実は1000年以上前の平安時代にまで遡ります。
歌詞は『古今和歌集』に収められた古歌で、当時は天皇や貴族の長寿を祝う歌として詠まれていました。
この歌が明治時代に国歌として選ばれたのは、日本が近代国家としての体制を整えていく時期でした。
当時、国歌を持つことは近代国家の象徴として重要視されており、イギリスの軍楽隊長J.W.フェントンが最初の「君が代」を作曲したのです。
初めて演奏されたのは、明治3年9月東京・越中島における天覧練兵の際に、薩摩藩楽隊による演奏とされています。
しかし、その初代「君が代」は日本人の感性に合わず不評だったため、明治9年に改訂が検討され、明治13年に新たなメロディが採用されました。
この時に作曲を担当したのが宮内省の雅楽師、林廣守であり、ドイツ人のフランツ・エッケルトが西洋音楽風に編曲し、現在の「君が代」が誕生したのです。
しかし、この時に国歌としての位置付けで取り扱ったのは、海軍省と宮内省のみでした。
その後、君が代は、日本の公式行事や学校教育で歌われるようになりました。
現在、一部では歌詞に対する批判も存在しています。
海外の反響
「君が代」が、海外で注目を浴びるようになったのは比較的最近のことです。
特に、オリンピックやワールドカップなどの国際大会で演奏された際に、外国人の心を打つことが多いようです。
なぜ「君が代」が他国の国歌と比べて特異な存在なのか、その理由は大きく二つあります。
まず、ほとんどの国歌が戦争や革命をテーマにしているのに対して、「君が代」は平和と長寿を象徴する歌であること。
この平和的なメッセージは、現代の国際情勢においても新鮮な驚きと感動を与えています。
特に、君が代の歌詞が英訳され、その意味が伝わると、外国人はその深さに涙を流すことが多いと報じられています。
- とにかく美しいと言うのが率直な感想
- 日本の国歌は本当に好き。すごく綺麗
- 僕が聴いてきた中で、一番美しい国歌だった
- 自分でもよく分からない。だけど日本の国歌を聴いてると泣きたくなってくる…
- 国歌と言うより、美しい賛美歌のようだ
SNSでも「これが日本人の国歌なのか」「戦争を歌う国歌とは全然違う」といった感想が多く寄せられています。
なぜ外国人が涙するのか?
「君が代」はその控えめなメロディとシンプルな歌詞が特徴ですが、その背景に込められた深い意味が、外国人を感動させる理由の一つです。
歌詞の「さざれ石の岩となりて苔むすまで」とは、長い時間の中で小さな石が岩に成長し、苔がむすまでの時間の流れを象徴しています。
この表現は、単に個人の長寿を願うだけでなく、国や社会の繁栄と平和が末永く続くことを祈るメッセージを含んでいます。
また、歌詞における「君」は、歴史的には天皇を指すとされていますが、現代ではもっと広い意味で解釈されています。
つまり、天皇だけでなく、大切な人々や国民全体を指し、その幸せと平和を願う歌とも捉えられています。
この普遍的な願いが、戦争や革命をテーマにした他国の国歌とは一線を画す理由です。
さらに、「君が代」のメロディも、言葉を超えて人々の心に響く力を持っています。
静かで落ち着いた旋律が、緊張感のある国際舞台での演奏時に特に際立ち、他国の勇ましい国歌とは対照的な存在として外国人の心に残ります。
まとめ
君が代は、国境を超えて世界中の人々の心に響き、特にオリンピックや国際大会での演奏時に多くの外国人を感動させています。
これからも、この国歌が世界中で愛され続ける理由を、私たち日本人自身も改めて感じ取るべきかもしれません。
今こそ、私たち自身も「君が代」の意味とメッセージに向き合い、考えていくべきではないでしょうか。
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