クリスマスと言えば、欠かせないのがチキンとケーキですよね!
でも、なぜ?日本ではクリスマスにチキンやケーキを食べるのが定番となったのでしょうか…?
実はこの文化、自然に生まれたものではなく、ある企業の巧みな戦略が関係しているんです!
クリスマスにチキンを食べる文化の始まり
きっかけはケンタッキーのキャンペーン
日本でクリスマスにチキンを食べる文化が根付いた背景には、ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の戦略が深く関わっています。
1974年、KFCが展開した「クリスマスバーレル」というキャンペーンがその始まりです。
当時、日本ではまだクリスマスを祝う習慣が一般的ではなく、七面鳥を用意するアメリカ式のクリスマスを再現するのは困難でした。
そんな中、KFCは「チキンでアメリカ風クリスマスを楽しもう!」と提案し、大ヒットを収めたのです。
なぜ成功したのか?
- 七面鳥の代替としての手軽さ
七面鳥が手に入りにくい日本で、フライドチキンは現実的な選択肢でした。 - 西洋文化への憧れ
当時の日本ではアメリカ文化が人気で、「クリスマス=西洋らしさ」というイメージを定着させました。 - 巧みなマーケティング
「クリスマスはケンタッキー」というキャッチフレーズが広まり、現在でもこの時期の定番として知られています。
毎年ケンタッキーの店舗に長蛇の列ができる光景は、マーケティングの成功といえるでしょう。
クリスマスケーキの定番化の歴史
不二家が仕掛けたクリスマスケーキ。
クリスマスにケーキを食べる文化も、戦後の日本で企業が仕掛けたものです。
その先駆けとなったのが、1952年に不二家が販売を始めた「クリスマスケーキ」でした。
当時、不二家は「家族で楽しむクリスマス」というテーマで、ショートケーキを中心とした商品を展開しました。
その結果、年々購入者が増え、今ではクリスマスケーキが定番となったのです。
なぜケーキが受け入れられたのか?
- 経済成長期とのタイミング
戦後の復興期、日本の家庭には少しずつ余裕が生まれ、「特別な日にはケーキ」という習慣が広がりました。 - 家族の団らんの象徴
クリスマスを家族で祝う習慣が広がる中、ケーキは「みんなでシェアできる」特別なアイテムとして人気に。 - 視覚的な魅力
ショートケーキの赤と白の色合いが、クリスマスの華やかさにぴったりだったのです。
その後、製菓業界全体がクリスマスケーキの宣伝に力を入れ、「クリスマスにはケーキを予約して買う」という文化が完全に定着しました。
チキンとケーキが定番となった理由
日本独自のクリスマス文化が生まれた背景には、時代のニーズと企業の巧みなマーケティングが重なったことが挙げられます。
戦後の復興期から高度経済成長期にかけて、多くの人々が「西洋風の特別な日」を手軽に楽しみたいと考えるようになりました。
そこで、ケンタッキーや不二家が提案した「チキンとケーキ」は、まさに時代のニーズにマッチしていたのです。
まとめ
クリスマスにチキンとケーキを楽しむ文化は、決して偶然ではなく、企業の戦略と時代背景が作り上げたものです。
今や、クリスマスの定番として欠かせない存在となったこれらのメニュー。
そこには、日本人ならではの「新しい文化を柔軟に取り入れる力」が表れているとも言えますね。
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