最近、フードデリバリーを利用していて、見知らぬ店名や聞いたことのない専門店から料理を注文したことはありませんか?
実は、それらの多くがゴーストレストランと呼ばれる店舗かもしれないのです…。
一見便利で新しい形態のように思えますが、その裏には驚くべき実態が潜んでいることも…。
今回は、ゴーストレストランの実態と、利用者として知っておくべき注意点を紹介します。
ゴーストレストランとは?
ゴーストレストランとは、実店舗を持たず、デリバリー専門で営業する飲食店のことを指します。
店内に客席がなく、Uber Eatsや出前館などのフードデリバリーサービスを通じて料理を提供しているため、普通のレストランとは異なるビジネスモデルです。
この形態にはいくつかのパターンがあります。
キッチンを複数のブランドがシェアして使用するシェアキッチン型。
例えば、ラーメン専門店やカレー専門店、ハンバーガー専門店が同じ場所で営業していることが多くあります。
また、既存の飲食店がデリバリー専用のブランドを展開することもあります。
通常営業とは別に、デリバリー限定の名前を使って販売する形態で、例えば実店舗は「〇〇カフェ」なのに、Uber Eatsでは「本格パスタ専門店」としてメニューを展開しています。
さらに、マンションや倉庫の一室をキッチンにして営業するパターンも存在します。
こうした場合、消費者からは実際の調理環境が見えず、どのような環境で作られているのか不透明になりがちです。
ゴーストレストランが増えている理由の一つは、開業のハードルが低いことです。
実際の店舗を構える必要がないため、初期投資が少なくて、運営コストを抑えられるのが魅力です。
しかし、この手軽さが逆に問題を引き起こす原因にもなっています。
ゴーストレストランの問題点
ゴーストレストランには、さまざまな問題点が指摘されています。
まず第一に、衛生管理の問題です。
マンションの一室で営業していたり、換気設備が不十分な環境で調理されていたりするケースもあります。
また、床が油で滑りやすく、掃除が行き届いていないことも多く害虫が発生する原因も考えられます。
また、「本格○○専門店」として販売されていても、実際には冷凍食品を温めるだけのケースが多いという実態もあるのです。
消費者には一つの独立した専門店のように見えても、実は同じキッチンで複数のブランドが運営されていることが多く、実際には同じ料理を異なる名前で提供していることも少なくありません。
さらに、調理スタッフの質にも疑問が残ります。
多くのゴーストレストランでは、調理師免許を持たないアルバイトが料理を担当していることもあります。
食品衛生管理の知識がないまま働いているケースもあり、品質や安全性のリスク問題も生じます。
また、デリバリー専門店は新規参入が容易なため、短期間で多数の店舗が出店し、レビュー数が少ないまま運営されることも多いです。
不自然に高評価ばかりの店舗もあり、実際の評判を判断しづらいという問題もあるのです。
ゴーストレストランの見極め方
では、どうすれば信頼できる店舗を見極められるのでしょうか?
まず、注文前に店舗の住所をGoogleマップなどで検索し、実際に存在する店舗かどうかを確認することが重要です。
住所が他の店と共有されている場合や、明らかに住宅地の一角である場合は、ゴーストレストランの可能性が高いです。
また、口コミやレビューをしっかり確認しましょう。
特に低評価のコメントをよく読むことで、料理の品質やサービスに関する具体的な指摘がないか確認することができます。
レビュー数が少なかったり、不自然に高評価ばかりの店は注意が必要です。
さらに、複数の店舗で同じ写真やメニューが使用されていないかをチェックするのも有効です。
似たような名前の店がいくつもある場合、それらが同じキッチンで作られた料理を販売している可能性があります。
最後に、公式サイトやSNSが存在するかどうかも確認しましょう。
信頼できる店舗であれば、公式サイトやSNSを活用して情報発信を行っていることが多いです。
これらがまったくない店は、実態が不明瞭である可能性が高くなります。
まとめ
ゴーストレストランは、デリバリー需要の拡大により急増していますが、その実態は慎重に見極める必要があります。
適切に運営されている店舗もありますが、消費者としては、「店舗情報の確認を行う」、「衛生環境のチェックを意識する」、「口コミやレビューを活用する」といった点を意識し、信頼できる店舗から注文することが重要になるでしょう。
安全で美味しい食事を楽しむために、ゴーストレストランの実態を知り賢く利用しましょう。
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