もし、富士山が真っ赤に塗られていたら、日本人の心はどうなっていただろうか?
第二次世界大戦中、アメリカ軍が日本の象徴である富士山を赤く塗ることで、日本人の士気を下げようとしたというのです。
果たしてこの計画は本当に存在したのか?今回は、この興味深いエピソードを紹介します。
アメリカ軍の奇策「赤富士計画」
第二次世界大戦中、アメリカ軍は日本の降伏を促すため、様々な戦略を検討していました。
CIAの前身である「OSS(戦略情報局)」から、「日本人が深く愛する富士山を赤く染める」という驚くべき作戦が提案されたと言われています。
これは、富士山を赤くすることで、日本人の精神的支柱を揺るがし、戦意を喪失させることを狙ったものでした。
この作戦を実行するためには、膨大なリソースが必要とされます。
富士山全体を赤く塗るためには、約12万トンのペンキが必要であり、これを散布するためにはB-29爆撃機が数万機規模で必要とされました。
さらに、マリアナ諸島から日本までの往復にかかる燃料費も膨大で、試算された総額は600億円以上とされています。
これらの試算から、現実的ではないと判断され、作戦は中止されたと言われています。
しかし、これが現実となってたらどうなっていたのでしょうか…。
もし実行されていたら?
もしこの作戦が実行されていたら、日本人の士気にどのような影響を与えたのでしょうか。
富士山は古くから日本人の心の拠り所であり、その美しい姿は多くの芸術作品や文学に描かれてきました。
その富士山が赤く塗られるという行為は、多くの日本人にとって精神的なショックとなり、戦意の喪失につながった可能性もあります。
また、日本の象徴が冒涜されることで、国民の間に絶望感が広がり、戦争継続の意欲が削がれたかもしれません。
一方で、この行為が逆に日本人の怒りや反発心を呼び起こし、士気を高める結果となった可能性も考えられます。
戦時中の日本は、国民全体が「一丸となって戦う」という意識を強く持っていました。
もし富士山が赤く染められるという屈辱を味わえば、「日本の誇りを守れ」と逆に団結を強めたかもしれません。
まとめ
この「赤富士計画」は、実行には至らなかったものの、戦時中のプロパガンダ戦略として語り継がれています。
日本人の精神性や文化的象徴を理解し、それを戦略に組み込もうとしたアメリカ軍の発想は、驚きと共に興味深いものでもありますね。
戦争という極限状態において、文化や象徴が持つ力がいかに大きいかを示すエピソードと言えるでしょう。
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