【戦慄】敵国に偽札を空からばら撒け!?ナチス・ドイツの恐るべき「ベルンハルト作戦」とは?

【戦慄】敵国に偽札を空からばら撒け!?ナチス・ドイツの恐るべき「ベルンハルト作戦」とは?

第二次世界大戦中、イギリスとドイツは苛烈な戦いを繰り広げていました。

空爆、スパイ戦、そして知られざるもう一つの戦場、それが「通貨」だったとしたら…信じられますか?

ナチス・ドイツは、なんとイギリス経済そのものを揺るがすために、偽札を大量に作り敵国の信用を崩壊させようとしたのです。

しかも、ばら撒きという前代未聞の方法まで検討していたというから驚きです。

今回は、史上最大規模と呼ばれた「ベルンハルト作戦」の全貌に迫ります。

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戦争は戦場だけじゃない、経済を狙ったナチスの秘密作戦

ベルンハルト作戦
Via|Wikipedia(左)アドルフ・ヒトラー(1933年)(右)1934年9月、ナチ党党大会にて(公式より引用)

ベルンハルト作戦(Operation Bernhard)は、第二次世界大戦中、ナチス・ドイツが敵国イギリスに対して行った経済戦争です。

その目的は明確で、イギリスの通貨「ポンド」の信用を失墜させ、経済を混乱させることにより、戦争継続の力を奪う、つまり兵士の銃弾ではなく、紙幣によって敵を倒そうとしたのです。

当時、イギリスは莫大な戦費をまかなうため、国債を発行しながらポンド紙幣を増刷していました。

この状況に目をつけたナチスは、「偽札を大量にばら撒けば、インフレと信用不安を引き起こし、敵を内側から崩せる」と考えたのです。

最初の計画は1939年、親衛隊(SS)情報部のアルフレート・ナウヨックス少佐によって立案され、「アンドレアス作戦」として動き出します。

しかし、品質や指揮系統の問題で中断、その後、親衛隊のベルンハルト・クリューガー少佐に引き継がれ、「ベルンハルト作戦」として再始動されました。

収容所の中に極秘の偽札工場

偽札製造の拠点として選ばれたのは、なんと強制収容所でした。

ナチスはオーストリア・ザクセンハウゼン強制収容所の中に、極秘の偽札工場を設置、そこに収容されていたユダヤ人たちの中から、印刷職人、銀行員、芸術家、数学者などの技術者を選抜して動員します。

彼らは「特別収容者」として、他の囚人よりも良い待遇を与えられ、比較的まともな食事や寝床を与えられました。

目的はただ一つ、「本物と見分けがつかない」イギリスのポンド紙幣を作ること、ポンド紙幣は当時、世界でもっとも偽造が困難とされた紙幣のひとつで、紙質・インク・印刷技術・透かし・シリアルナンバー管理など複数の高度な仕組みが組み込まれていました。

ナチスは最新の印刷機と豊富な資料を囚人たちに提供し、何ヶ月にもわたる研究と試作の末、銀行員でも見抜けないほどの偽ポンド紙幣を完成させたのです。

特に、シリアル番号の配列パターンを分析して自然に見せるアルゴリズムまで導入されていた点は、現在でも驚嘆に値します。

ばら撒き計画は実行されたのか?

当初ナチスはこの偽札を、空からイギリス国内にばら撒くことを真剣に検討していました。

大量の紙幣が国内に突然出回れば、経済は大混乱に陥りポンドの価値は暴落する、そう考えたのです。

しかし、作戦は途中で軌道修正され、ばら撒きは実行されませんでした。

その理由は、偽札がイギリス本土に届く前に摘発されるリスクや、国際的な批判を恐れたことにありました。

代わりに偽札は中立国の銀行へ持ち込まれ、金や他国通貨に両替され、合法的な形でナチスの資金源として使われたのです。

スパイの潜入活動、協力者への報酬、武器や物資の調達など、その用途は多岐にわたりました。

中でも有名なのが、スパイ「キケロ」ことエリーサ・バズナへの報酬として支払われた30万ポンドの偽札です。

また、幽閉中だったムッソリーニの救出作戦にも偽札が資金として使われたとされています。

最終的には、総額1億3200万ポンド(現在価値で数千億円相当)の偽札が製造され、その量は当時のポンド流通量の約10%に相当すると言われています。

1945年、連合軍の反撃とナチスの敗色が濃厚になる中で、ベルンハルト作戦は終焉を迎えます。

偽札や印刷機、関係資料はオーストリアのトプリッツ湖などに沈められ、証拠隠滅が図られました。

作業に関わっていた囚人たちは当初処刑される予定でしたが、戦況の混乱とSSの判断によって最終的に解放されました。

戦後、湖底から偽札が発見され、ベルンハルト作戦の実態が徐々に明るみに出ていきます。

さらにスイスやイタリアなどでは、戦後も偽ポンド紙幣が流通し、闇取引やナチス残党の逃亡資金として使われた痕跡も見つかっています。

イングランド銀行は対応策として、1948年にポンド紙幣の全面刷新を行い旧紙幣を全て回収、偽札の使用を不可能にすることで、ようやくこの通貨による戦争は終わりを迎えました。

まとめ

ベルンハルト作戦は、通貨という国家の根幹を武器に変えた、史上最大級の偽札作戦でした。

軍事作戦ではなく、経済そのものをターゲットにするという点で、現代の経済制裁やサイバー戦争に通じる先駆的な一例といえるでしょう。

ナチスの試みは完全な成功には至らなかったものの、通貨の信用がいかに国の命運を左右するかを歴史に刻みました。

そしてこの作戦は、戦後の通貨制度改革や偽造防止技術の進化にも大きな影響を与えました。

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