これって、自分だけかも?そんな感覚を持ったことはありませんか?
周りが覚えていない細かな風景や、一目見ただけで見分けられる微妙な色の違い…それ、もしかすると天才の証かもしれません。
今回は、科学的に実在が確認されている2つの特殊能力に注目し、それぞれの仕組みや実例を紹介します。
もしかすると、あなたの中にも特別な力が眠っているかもしれません。
脳に写真を保存できる?「カメラアイ」という驚異の記憶力

カメラアイとは、見たものをまるで写真のように脳内に記憶し、後からそのイメージを細部まで思い出せるという、驚異的な記憶能力のことです。
専門的には「映像記憶(eidetic memory)」とも呼ばれ、一部の人間に認められる特殊な記憶の形です。
この能力を持つ人は、書籍のページや複雑な図表を一度見ただけで詳細に記憶でき、まるで脳の中に「画像フォルダ」があるかのように、情報を取り出せると語ります。
通常の記憶では文字や概念として情報を保存しますが、カメラアイの記憶は視覚イメージとして保持されるため、再現度が非常に高いのが特徴です。
たとえば、発明家として知られるニコラ・テスラは、「一度読んだ本を丸ごと暗記し、機械の構造を頭の中で部品単位に分解して設計できた」と言われており、カメラアイの象徴的な例として語られます。
ただしこれは逸話であり、完全な「写真記憶」が科学的に証明された例はまだありません。
とはいえ、一部のサヴァン症候群の人々にはこの能力に非常に近い記憶力が見られることもあり、完全に空想の産物とは言えません。
また、記憶術や空間イメージのトレーニングによって、これに近い能力を後天的に育てることも一部では可能です。
あなたがもし、一度見た文字や景色をくっきりと思い出せたり、複雑な情報を映像として記憶している感覚があるなら──その力、天才の証かもしれません。
1億色の世界を見ている?「4色型色覚」の不思議な視覚能力

色を見分ける能力は人それぞれ異なりますが、中には「他の人には見えない色の違いが見える」という、信じられないような能力を持つ人がいます。
それが、4色型色覚です。
私たちの目には、錐体細胞(すいたいさいぼう)という色を識別する細胞があり、通常は赤・緑・青を感知する3種類を持っています。
これが3色型色覚(トリクロマシー)で、およそ100万色を見分けることができます。
しかしごく一部の人は、これに加えて第4の錐体細胞を持っていることがあり、見える色の数はなんと1億色以上とも言われています。
つまり、普通の人には「同じ緑」に見える色が、4色型色覚の人には明らかに違う2色として映っているのです。
特にこの能力は女性に限定される可能性が高いとされます。
なぜなら、錐体細胞に関する遺伝子はX染色体上にあり、X染色体を2本持つ女性は、その組み合わせ次第で4種類の錐体を持つ可能性があるからです。
一部の研究では、最大12%の女性がその素質を持つとも言われています。
実際にこの能力を持つ人の感覚としては、「メイク道具の色味の違いに異常に敏感」、「空や花の色の変化が誰よりも美しく見える」、「洋服選びで色が合わないと感じる理由が他人と違う」などが挙げられます。
さらに、色覚テスト画像(アイシャプレート)を使えば、自分が4色型かどうかを簡易的に確認することも可能です。
ただし、確実な診断を望む場合は専門の眼科や視覚研究機関の検査が必要です。
この服、微妙に違う色が混じってるよね…そんな言葉に周囲が「?」となることが多いなら、あなたも4色型色覚の可能性があるかもしれません。
まとめ
これらの能力は、マンガのような特殊能力に思えるかもしれませんが、実際には科学的に存在が確認されている超感覚の一種です。
特に4色型色覚に関しては、女性の中で意外と多くの人がその素質を持っている可能性があり、自分でも気づいていないケースもあります。
これらの能力は、特別な訓練をしなくても自然に備わっていることが多く、だからこそ気づかれにくいのが特徴です。
もしあなたが「記憶力が異常に良い」「微妙な色の違いに敏感」だと感じているなら、その感覚を大切にしてみてください。
自分では普通だと思っていた能力が、実は天才の証だった…そんな可能性は、誰の中にも眠っているのです。
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