日本ではコンビニや自販機で当たり前に買えるポカリスエットですが、アメリカではその状況は一変します。
2024年夏、カリフォルニア州のコストコで販売されたポカリは、日本の約3倍の価格にも関わらず即完売、SNSでも奇跡の飲み物・命の水と称賛されるなど、熱狂的な人気を集めています。
なぜポカリはここまでアメリカ人を惹きつけたのでしょうか…?
アメリカで巻き起こった瞬殺騒動

2024年夏、カリフォルニア州サリナスのコストコで、ポカリスエットの500ml×12本パックが16.49ドル(約2,400円)で販売されました。
これは日本価格の3倍近くにあたります。
しかし高額にも関わらず、開店直後に棚から姿を消す瞬殺状態に…SNSには「このために遠方から買いに来た」「この値段でも安い」「アジア系スーパーやAmazonより断然得」といった声が殺到しました。
日本では日常的に手に入る飲み物が、アメリカではプレミアム商品として扱われているのです。
では、なぜここまで熱狂的に支持されるのでしょうか。
理由は大きく3つに分けられます。
①命を救う飲む点滴
ポカリは体液に近い成分バランスで設計されており、熱中症や食中毒、病気で体調を崩した際に、劇的に回復したという体験談が数多く報告されています。
アメリカの猛暑で倒れかけた観光客がポカリを飲んで元気を取り戻した、という話がSNSで拡散され命の水としてのイメージを確立しました。
②日本品質への信頼感
アメリカのスポーツドリンクは人工甘味料が多く、強い甘さや後味の重さに抵抗を示す人も少なくありません。
そこにポカリの自然な甘さとほのかな塩味、すっきりした後味が新鮮に映りました。
さらに日本製=高品質というブランドイメージも重なり、健康志向層やスポーツ愛好者から絶大な支持を得ています。
③粉末タイプという隠れた救世主
保存性の高い粉末タイプは、災害備蓄やアウトドアに最適とされ、アメリカ人の間でも人気が急拡大します。
公式通販では即完売するほどの需要があり、常備しておきたい神アイテムと呼ばれるまでになりました。
文化を超えて広がるポカリ現象
アメリカでの人気は爆発的ですが、ポカリが文化を超えて受け入れられている事例は他にもあります。
インドネシアではラマダン期間の水分補給に最適とされ、国民的飲料にまで成長し、断食明けに素早く電解質を補給できる飲料として年間6億本以上を販売、市場シェアは約49%に達し日本国内を超える規模になっています。
この背景には、大塚製薬の地道な啓発活動や現地文化への適応戦略があり、医療施設や学校での説明を徹底し、飲む点滴としての認識を広めたことが成功の要因でした。
アメリカでも同様に「健康と日本品質」を武器に、単なる清涼飲料ではなくライフライン的存在として浸透しつつあるのです。
日本では当たり前のように買えるポカリスエットですが、海外から見るとそれは驚くほど洗練された日本のヘルスケア文化の象徴なのです。
名前の「スエット(汗)」に違和感を覚えるアメリカ人も多かったものの、実際に飲んだ人々は、全身の細胞に染み渡ると絶賛します。
ポカリスエットのアメリカでの人気は、単なる一時的なバズではなく、健康志向や日本品質への信頼を背景とした持続的な需要に裏打ちされていることでしょう。
日本では意識されにくい日常の一品が、海外では命を救う神ドリンクとして熱狂的に支持されているのです。
まとめ
アメリカでポカリスエットが日本の数倍の価格でも即完売するのは、体に優しい設計と信頼性、独自の味わい、日本品質というブランド力が重なり、単なるスポーツドリンクを超えた存在になったからです。
日本人にとっては日常の飲み物でも、海外では「命の水」「奇跡の飲み物」と呼ばれるほどの価値を持つポカリスエット、この勢いは今後さらに拡大し世界的に定番化していくことでしょう。
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