自販機で見かけるセブンティーンアイス、実はこのアイス、コンビニやスーパーにはほとんど置かれていないにも関わらず、近年は過去最高売上を更新し続けています。
一体なぜ自販機だけという不利にも思える戦略でここまで成功できたのでしょうか?その裏には、他のアイスとは一線を画す巧妙なビジネス戦略が隠されていました。
セブンティーンアイスが自販機専用で大逆転
セブンティーンアイスは1983年に誕生、当初はスーパーや小売店で販売される一般的なアイスでした。
しかし当時は、アイス=子どものおやつというイメージが強く、17歳向け・17種類のフレーバーというコンセプトも埋もれてしまい売上は伸び悩みます。
そこで、江崎グリコは戦略を方向転換、1985年から自動販売機での販売をスタートし、ボウリング場に第1号機を設置するとたちまち話題となり、一気に注目を集めました。
セブンティーンアイスは、人が集まる場所に徹底的にこだわり、スイミングスクール・駅・温泉など、場所ごとにニーズを分析し、売れる環境を作り上げていくと同時に、商品自体も外で食べる前提で設計され、溶けにくい形状、持ちやすいスティック、視覚的に惹きつけるデザインなど、コンビニアイスとはまったく違う思想で作られているのです。
思い出ビジネスという最強モデル
近年、セブンティーンアイスは高校や大学への設置を急速に拡大しています。
2018年と比較して設置数は約2倍に増加しており「日常の中に入り込むこと」への明確な狙いがあります。
学校は学生が最も長く過ごす場所であり、部活終わり・放課後の友達との時間・ちょっとした息抜き、といったシーンに自然に溶け込みます。
また、生徒会が主体となって設置を提案するケースも増えており、学生自身が欲しい環境として自販機を導入している点も特徴です。
この戦略の本質は、「思い出と結びつけること」にあります。
子どもの頃にスイミングスクールで食べた記憶、学生時代に友達と食べた時間、それらが積み重なり、大人になっても「また食べたい」と思わせる強力なブランド体験を生み出しています。
結果として、セブンティーンアイスは、世代を超えて支持される存在となり、2023年から2年連続で過去最高売上を更新するまでに成長、これは単なる商品販売ではなく、人生の中に入り込むビジネスモデルと言っても過言ではないでしょう。
まとめ
セブンティーンアイスは、店頭販売で失敗した経験を活かし、自販機という独自の市場を切り開き、さらに学校進出によって“思い出と結びつくブランド”へと進化しました。
これからも私たちの身近な場所で、このアイスは新たな体験を生み続けていくでしょう。
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