2000年代を代表するバラエティ番組『トリビアの泉』は、へぇボタンが社会現象になるほどの人気を集めました。
雑学を本気で検証するスタイルは、当時としては斬新で多くの視聴者を魅了しましたが、高視聴率を維持していたにもかかわらず、レギュラー放送は終了、その背景には番組ならではの事情がありました。
トリビアの泉、ネタ切れとマンネリ化
トリビアの泉の最大の特徴は、まだ広く知られていないこと、真実であること、実生活には役立たないが面白いこと、という3つの条件を満たした雑学だけを紹介していたことです。
番組は、視聴者から寄せられた投稿をもとに制作されていましたが、深夜番組からゴールデンタイムへ進出した頃になると、条件を満たす質の高いネタが急速に消費されていき、放送開始から数年で初期のような驚きのある内容を維持することが困難になったといわれています。
さらに、真偽の判断が難しい投稿も増加し、一見本当らしく見える雑学でも、スタッフが時間をかけて調査した結果、ガセネタと判明して放送できないケースも少なくなかったと言います。
検証したものの採用できなかったネタを紹介する「ガセビアの沼」というコーナーが作られたほどで、制作側の負担は大きくなっていきます。
制作費の高騰や演出への批判も影響
トリビアの泉の魅力は、どんな雑学でも本気で検証する姿勢でしたが、1本の検証に数百万円から1000万円近い制作費がかかったともいわれ、ネタ不足が進む中で制作コストはさらに増加、番組を毎週続けることが難しくなっていきます。
一方で、犬の検証企画では本当の飼い主ではない人物が出演していたことや、一部シーンが再現撮影だったことが明らかになり、番組内で謝罪が行われました。
それでも番組は視聴率が大きく低下していたわけではなく、むしろ人気は維持していましたが、このままでは番組の質を保てないという制作側の判断により、レギュラー放送の終了が決まったとされています。
現在はインターネットやSNSで雑学をすぐ調べられる時代、さらにテレビ業界全体の制作費も縮小傾向にあり、トリビアの泉のように手間と予算をかけた検証番組を毎週放送することは簡単ではありません。
トリビアの泉が終了した背景には、人気がなくなったから終わったのではなく、番組のクオリティを維持することが難しくなったことが大きな理由だったといわれています。
「へぇボタン」をはじめ、当時のテレビ文化を象徴する番組として、トリビアの泉は今もなお復活してほしいと語り継がれる、名番組として多くの人に記憶に残っていることでしょう。
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