一時は、持っているだけで勝ち組、転売で数万円、という声まで飛び交ったキャラクター「ラブブ」、しかし最近は、価格の下落や話題性の減少とともに、もうオワコンでは?という声が目立つようになってきました。
果たしてラブブのブームは本当に終わったのでしょうか?今回は株価急落・転売市場の崩壊・消費構造の変化から、ラブブブームについて紹介します。
ラブブはなぜここまで流行ったのか?
ラブブ(LABUBU)は、中国発のデザイナーズトイメーカーPOP MARTが展開するキャラクターで、香港出身アーティストカシン・ルンが生み出した「THE MONSTERS」シリーズの一体です。
長い耳にギザギザの歯という、ブサかわいいデザインは、日本の王道キャラクターとは異なる方向性で、特にZ世代を中心に支持を集めました。
ブームの最大の要因は、POP MARTが仕掛けたブラインドボックス(中身が分からない販売形式)で、開けるまで何が出るか分からないというガチャ的要素は、単なる購入行為を体験に変え、開封動画や写真がSNSで拡散、さらに海外セレブや著名人がSNSで紹介したことで、その人気が一気に加速しました。
転売崩壊と株価急落
ラブブの人気を過剰に押し上げたのが転売市場の存在で、一部のシークレットや限定モデルは、定価の数倍から数十倍で取引されていました。
しかし、POP MARTが正規需要に応える形で供給量を増やすと、希少性は一気に崩壊、中古市場では在庫が溢れ価格はピーク時の半額以下へ急落します。
転売業者は撤退し、流行が終わった…という印象だけが残りました。
同時期に、POP MARTの株価も大きく調整局面に入り、過去の高値から短期間で大幅に下落、時価総額ベースでは約2兆円規模が失われたと報じられました。
ここで重要なのは、企業が破綻したわけでもラブブの販売が終了したわけでもないという点で、終わったのは転売と投機によって膨らんだ「期待バブル」です。
ネタ消費の限界とオワコン化が避けられない理由
ラブブが直面している最大の問題は、消費の中心が「ネタ」に寄りすぎていたことです。
SNS時代のヒット商品は、どれだけ語れるか、どれだけ共有できるか、が重要になります。
ラブブはこの条件を完璧に満たしていましたが、その一方で致命的な弱点として、新しい物語や体験が更新されにくいという点です。
ポケモンやサンリオのような長寿IPは、新キャラクター、アニメやゲームによる世界観拡張、世代交代を繰り返しながら燃料を供給し続けています。
一方、ラブブは造形完成度が高い反面、新シリーズが出ても、表情違いや色違いが中心、開封したときの感動が前回と大きく変わらないため、ネタとしての寿命が短くなってしまうのです。
これは、かつて一世を風靡したタピオカドリンクと同じ構造で、語るネタが尽きた瞬間、消費は一気に冷え込みます。
ラブブが、オワコン化していると言われる理由は、人気がなくなったのではなく、語る価値が薄れてきたことにあるでしょう。
まとめ
ラブブは突然終わったわけでも、完全に見放されたわけでもありません。
株価の下落や中古市場の冷え込みは、キャラクターの死ではなく投機バブルの終焉を示しています。
今後ラブブが再び注目されるかどうかは、かわいさや希少性ではなく、新しい物語や体験を提示できるかにかかっているのではないでしょうか。
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