とりあえずAmazonで買えば間違いない、検索すれば最適解が一瞬で見つかり、価格も安く配送も早い、Amazonは長らく日本のEC体験の基準であり続けています。
しかし近年、その絶対的な立場に静かな変化が…いま、あえてヨドバシ・ドット・コムをメインECとして選ぶ人たちが、少しずつ増えているのです。
Amazon一強時代が終わりつつある?
Amazonは、検索結果の上から選べばコスパ最適、配送も速くレビューも参考になる、ECの理想形とも言える存在です。
しかし現在、その前提が少しずつ崩れ始めています。
まず、情報のノイズが増えたこと、レビュー欄には日本語が不自然な高評価や、実態が怪しい写真付きレビューが混じり、どこまで信用していいのか分からないケースが増えています。
次に、出品者や商品品質のばらつきで、同じ商品名でも出品者ごとに品質や仕様が異なり、型番違いや類似品トラブルに遭遇する人も少なくありません。
これはマーケットプレイス型ECの宿命でもありますが、安心して買える体験からは徐々に遠ざかっているのです。
さらに、価格変動の激しさもストレス要因となり、日替わりセールやタイムセールが常態化し、「昨日より高い」「いつ買えばいいのか分からない」という声も増えています。
安さを売りにしてきたはずのAmazonが、逆に買い時が読めないECになりつつあるという皮肉な状況が生まれているのです。
ヨドバシカメラが選ばれる本当の理由
答えは、価格や配送スピードではなく、顧客を騙さない設計思想にあります。
近年、EC業界では「ダークパターン」と呼ばれる手法が問題視されています。
これは、ユーザーを意図的に誘導し、不本意な選択をさせるWebデザインのことで、たとえば、気づかぬうちに有料会員登録させる、チェックボックスが最初からONになっている、キャンセル導線が分かりにくい、といった設計がこれにあたります。
Amazonや楽天といった大手ECでも、こうしたユーザーに不利な誘導が見られることは少なくありません。
短期的な売上には貢献しますが、長期的には「騙された」「分かりづらい」という不信感を生む原因になります。
一方、ヨドバシ・ドット・コムは、こうしたダークパターン的な設計をほとんど採用しておらず、売るためにミスさせるのではなく、ミスをさせない設計を徹底しているのです。
華やかさより安心感を優先した設計こそが、ヨドバシが信頼されるECとして評価される最大の理由でしょう。
買い物体験の質で差がつく時代へ
実際の買い物体験そのものも、Amazonとは異なる強みを持っています。
レビューの信頼性、ヨドバシのレビューはAmazonほど多くはありませんが、購入者に限定され日本人ユーザーが中心であるため、サクラ的な不自然レビューが極めて少ないのが特徴で、特にネット購入に不慣れな層や高齢層からの信頼も厚くなっています。
次に、法人・リピーターに強い安定性、型番表記が正確で在庫情報や納期が読みやすく、領収書や請求書発行も明確、「同じ商品を安心して何度も買いたい」というニーズに、極めて相性の良いECで、オタク層や企業ユーザーから支持される大きな理由にもなっています。
そして、配送の速さと安定感、都市部では当日・翌日配送が当たり前で送料無料、有料サービスに入らずとも水準を実現している点は、世界的に見ても異常とも言えるレベルです。
もちろん、ヨドバシカメラにも弱点はあります。
アプリやWebの操作性はAmazonより洗練されていない部分があり、定期便やアフィリエイト、ギフト券などAmazon独自のサービスに匹敵する仕組みは存在しません。
それでもなお、選ばれているのは、全部入りECではなく、安心して使い続けられるECという別軸の価値を確立しているからでしょう。
まとめ
ヨドバシ・ドット・コムは、顧客を騙さない設計と誠実な運営で、その価値観の変化に正面から応えているECです。
派手さはなくとも、長く使いたいと思わせる体験こそが、Amazonからヨドバシカメラへと人が流れている本当の理由なのではないでしょうか。
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