かつてアニメがヒットすると、発売されていたキャラクターソング、『けいおん!』や『涼宮ハルヒの憂鬱』など、人気キャラクターが歌う楽曲は音楽ランキングを賑わせるほどの人気を誇っていました。
しかし、最近ではキャラソンという言葉自体を耳にする機会が減っています…なぜあれほど人気だった文化が衰退してしまったのでしょうか。
キャラソンが消えた理由
2000年代後半から2010年代にかけて、アニメ業界ではキャラクターソングが一大ブームとなり、特に『けいおん!』は、2010年に劇中バンド「放課後ティータイム」の楽曲がオリコン週間シングルランキングの1位と2位を独占、『涼宮ハルヒの憂鬱』や『ヘタリア』なども、キャラクター名義のCDを次々と発売していました。
しかし、2015年にApple MusicやLINE MUSICが国内でサービスを開始し翌年にはSpotifyも参入、音楽はCDを購入するものから、定額制サービス(サブスク)で楽しむものへと変化していきます。
こうした変化は、アニメだけに限らず、かつては人気ドラマのサウンドトラックも親しまれていましたが、現在は配信で楽しめる作品も増えています。
ただ、CDを販売すること自体の収益性が低下し、以前のように大量の関連楽曲を発売するビジネスは成立しにくくなったと考えられます。
キャラソンは消滅していない?
スマートフォンゲームを中心としたコンテンツでは、『アイドルマスター』『ラブライブ!』『ウマ娘 プリティーダービー』など、現在も数多くのキャラクターソングが制作されています。
これらの作品は、ゲームの運営が続く限り新しいキャラクターや楽曲を追加でき、ライブイベントやゲーム内課金などからも収益を得られ、楽曲単体のCD売上に依存しなくても、キャラソンを制作し続けられる仕組みがあるのです。
また、近年のアニメでは人気アーティストを起用する手法も目立っており、その代表例が、映画『ONE PIECE FILM RED』に登場したウタです。
劇中ではキャラクターが歌っていますが、実際の歌唱を担当したのはAdo、新時代や私は最強などが大ヒットしたものの、一般的にはキャラソンというよりAdoの楽曲という印象が強いのではないでしょうか。
かつてはキャラクターの人気を利用してCDを売っていましたが、現在は人気アーティストの知名度を生かして作品そのものを盛り上げる手法も広がっています。
キャラソンは消えたのではなく、収益を生み出す仕組みに合わせて、その役割を変えてきたといえるでしょう。
好きなキャラクターが歌うだけで特別だった時代から、楽曲が作品全体の人気を支える時代へ、キャラソンの変化はエンタメ業界のビジネスモデルが大きく変わったことを物語っているのかもしれませんね。
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