日本では喫煙率の低下が続き、たばこの値上げや喫煙ルールの厳格化も進んでいます。
そんな中、駅前や商店街の一角にある昔ながらのたばこ屋が、今も営業を続けている光景を不思議に思ったことはないでしょうか。
実はたばこ屋には、一般的な小売店とは少し違う、潰れにくい仕組みと常連客をつなぎ止める独特の生存戦略があるのです。
たばこ屋は参入しにくく価格競争も起きにくい守られた商売

街のたばこ屋が生き残りやすい理由の一つが、たばこの小売販売には許可が必要で、既存店との距離など一定の基準があります。
そのため、コンビニのように近隣へ競合店が次々と出店する状況にはなりにくく、昔から営業する店舗は一定の商圏を維持しやすい特徴があります。
また、スーパーの特売のように、今日は30%引きといった価格競争が起こらないため、価格での消耗戦をする必要がありません。
とはいえ、たばこ1箱を売ったときの小売店側の粗利は決して大きくなく、仮に600円の商品で粗利が約10%なら、店に残るのは約60円ほどです。
だからこそ重要になるのが販売量と固定客で、毎日あるいは数日に一度購入する人が多く、いつもの店でいつもの銘柄を買うという習慣が生まれやすい商品あり、店側も常連客の好みを把握しやすく、需要予測がしやすいため必要以上に在庫を抱えるリスクも抑えられます。
食品のような大きな廃棄ロスが出にくい点も、小さな店を長く続けやすい理由の一つです。
たばこを売るだけから常連を囲い込む店へ
ただし、喫煙人口そのものが減っている以上、昔ながらの仕組みだけで今後も安泰とは限りません。
そこで生き残っている店舗が力を入れているのが、品揃えと固定客との関係です。
一般的な紙巻きたばこだけでなく、外国産の珍しい銘柄や葉巻、パイプたばこ、加熱式たばこなどを揃え、コンビニとの差別化を図っています。
また、喫煙具や関連グッズを販売したり、加熱式たばこの相談に乗ったりする店舗もあります。
自動販売機を活用すれば、人件費を抑えながら営業時間外にも販売できるため、家族経営や小規模店舗との相性も良いです、
さらに一部ではイベント会場での臨時販売や、コーヒーや軽食を組み合わせるなど、たばこ販売店から嗜好品ショップへと役割を広げる動きもあります。
結局のところ、街のたばこ屋が生き残っているのは、たばこそのものが特別に儲かる商品だからではなく、価格競争が起こりにくく固定客が付きやすいという構造に加え、常連との関係やニッチな品揃えを武器にしていることが大きいのです。
ただし、市場そのものは縮小しているため、これからはたばこを売るだけでなく、その店だから通いたいと思わせる工夫がますます重要になりそうですね。
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