「昔と同じように食べているのに、体重が増えやすくなった」「食事を減らしているのに、なかなか痩せない」年齢を重ねるにつれて、このような変化を感じていませんか。
体重が落ちにくくなると、食事量を減らそうと考えてしまう人もいるでしょう。
しかし、痩せにくさには食べる量だけでなく、筋肉量や日々の活動量なども関係しています。
この記事では、年齢とともに痩せにくくなる理由と、代謝を支えながら健康的に体重を管理するための生活習慣をご紹介します。
年齢とともに「痩せにくくなった」と感じるのはなぜ?
年齢とともに痩せにくくなる背景には、筋肉量や活動量の変化が関係しています。
筋肉量が減り、消費するエネルギーが少なくなる
年齢とともに筋肉量が減ることは、消費エネルギーが少なくなる原因のひとつです。
私たちのからだは、寝ているときやじっとしているときにも、呼吸や体温維持などのためにエネルギーを使っています。
この生命活動に必要な最低限のエネルギーを「基礎代謝」といいます。
基礎代謝量は一般的に加齢とともに低下し、その主な理由のひとつが筋肉量の減少です。
つまり、若い頃と食べる量が大きく変わっていなくても、以前より筋肉量が減り消費するエネルギーが少なくなれば、体重が増えやすくなる場合があります。
仕事や家事でからだを動かす時間が減っている
日常生活での活動量が少なくなっていることも、痩せにくさにつながります。
1日に使うエネルギーには、基礎代謝だけでなく、歩く、階段を上る、掃除をするといった日常の動作で消費する分も含まれます。
たとえば、以前は通勤でよく歩いていた人が在宅勤務になったり、休日を家で過ごすことが増えたりすると、意識しないうちに活動量が減ることがあるのです。
年齢による変化だけでなく、生活スタイルが変わって動く時間が減っていないかも確認してみましょう。
食べる量を減らすだけのダイエットがおすすめできない理由
体重を減らしたいからといって、食事を大きく減らす方法が適しているとは限りません。
必要な栄養まで不足しやすい
食事量を極端に減らすと、からだに必要な栄養まで不足しやすくなります。
ダイエット中は「ご飯を抜く」「夕食をサラダだけにする」など、食べる量そのものを減らす人もいるでしょう。
しかし、食事はエネルギーだけでなく、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどを補う大切な機会です。
特定の食品だけに偏ったり食事を抜いたりすると、栄養バランスを保ちにくくなります。
単純に量を減らすのではなく、「何を食べるか」にも目を向けることが大切です。
筋肉量が減ると消費エネルギーも減りやすい
食事制限によって筋肉量まで落ちると、消費するエネルギーも少なくなりやすいため注意が必要です。
体重を減らすときに落としたいのは主に余分な体脂肪ですが、栄養が不足した状態が続くと筋肉量を維持しにくくなります。
筋肉は基礎代謝や活動時のエネルギー消費に関わるため、ダイエット中もできるだけ維持したい組織です。
「食べなければ早く痩せられる」と考えるのではなく、必要な栄養を摂りながら、からだを動かすことを意識しましょう。
我慢が続かずリバウンドにつながることもある
厳しい食事制限は長く続けにくく、元の食事に戻ったときに体重が増えてしまうことがあります。
毎日空腹を我慢したり、好きなものをすべて禁止したりする生活では、ダイエットそのものが大きな負担になりかねません。
短期間だけ頑張るよりも、数か月後も続けられる食事や運動を選ぶことが大切です。
体重の数字だけを追いかけず、無理なく続けられる習慣を少しずつ増やしていきましょう。
代謝を支えながら痩せやすいからだを目指す生活習慣
痩せやすいからだを目指すには、食事を減らすだけでなく、筋肉量や活動量を保つ生活を意識しましょう。
毎食たんぱく質を取り入れる
筋肉を維持するためにも、たんぱく質を含む食品を毎日の食事に取り入れましょう。
たんぱく質は筋肉をはじめ、皮膚や髪など、からだをつくる材料になる栄養素です。
肉や魚、卵、大豆・大豆製品などは、たんぱく質を補いやすい食品です。
「朝はパンだけ」「昼はおにぎりだけ」になりやすい人は、卵やヨーグルト、納豆、豆腐などを1品追加してみるのもいいでしょう。
ウォーキングや筋トレでからだを動かす
筋肉量や消費エネルギーを保つためには、適度な運動も大切です。
いきなり激しい運動を始める必要はありません。
まずはウォーキングやスクワットなど、自分が続けやすい運動から始めましょう。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して筋力トレーニングを週2~3日行うことがすすめられています。
運動習慣がない人は「夕食後に10分歩く」「歯磨きの前にスクワットをする」など、生活のなかに組み込むと続けやすくなります。
こまめに動く習慣をつける
運動する時間がとれない人は、普段の生活で動く回数を増やしてみましょう。
身体活動には、スポーツだけでなく掃除や買い物、通勤などの動作も含まれます。
エレベーターではなく階段を使う、近い場所なら歩く、デスクワークの合間に立ち上がるなど、できることから始めてみてください。
厚生労働省でも、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないようにし、今より少しでも多くからだを動かすことをすすめています。
「運動する時間がないから無理」と諦めず、1日のなかで動ける場面を探すことがポイントです。
痩せにくさが気になるときは漢方薬で体質から整える方法も
食事や運動を見直すことに加えて、からだの状態に合わせて漢方薬を取り入れる方法もあります。
漢方では、体重だけを見るのではなく、便秘やむくみ、疲れやすさ、冷えなど、普段感じている症状も含めてその人の体質を考えます。
たとえば、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は、体力が充実し、おなかに皮下脂肪が多く、便秘がちな人の肥満症などに用いられる漢方薬です。
漢方薬は「飲めば代謝が上がって痩せる薬」と考えるのではなく、自分の体質や症状に合ったものを選び、食事や運動などの生活習慣と一緒に取り入れましょう。
どの漢方薬を選べばいいかわからない場合は、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのがおすすめです。
「あんしん漢方」では、スマホから相談でき、オンライン診療を経て症状や体質に合った漢方薬が自宅に郵送で届きます。
服用中も薬剤師に相談でき、体質や体調の変化を確認しながら続けられるため、漢方薬を試してみたいという人にも利用しやすいサービスです。
まとめ
年齢とともに痩せにくくなる背景には、筋肉量の減少や活動量の変化などが関係しています。
体重が気になるからと食事量だけを極端に減らすと、必要な栄養素が不足し、筋肉を維持しにくくなることもあります。
たんぱく質を含む食事を取り、ウォーキングや筋トレ、日常生活でこまめに動く習慣を取り入れましょう。
生活習慣を見直しながら、必要に応じて漢方薬も活用し、自分のからだに合った無理のない体重管理を続けていくことが大切です。
<この記事の監修者>

山形 ゆかり(やまがたゆかり)|あんしん漢方薬剤師
薬剤師・薬膳アドバイザー・フェムケアサポーター。糖尿病病棟での経験から予防医学と食事の重要性を痛感し独立。エビデンスを軸に薬膳・発酵・フェムケアの視点でレシピ監修や執筆、講師活動を通じ「食から整える健康」を提唱。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。
あわせて読みたい|マタイク(mataiku)



