全国に伸びる新幹線網は、日本の誇る高速交通システムです。
しかし、そのすべての駅が便利で多くの人に使われているかとなると…そうではありません。
中には「せっかく新幹線が止まるのに利用者が少ない」「立地や接続が悪く不便」と言われる駅も存在します。
今回はそんな残念すぎる5つの駅を紹介します。
奥津軽いまべつ駅(北海道新幹線)

青森県今別町にある奥津軽いまべつ駅は、全国でもっとも利用者が少ない新幹線駅として知られています。
1日の平均利用者はわずか20人前後、停車する列車も1日数本に限られています。
隣接する津軽線・津軽二股駅との接続はあるものの、津軽線自体の運行本数が少ないため利便性は高いとは言えません。
北海道新幹線の開業で脚光を浴びたものの、日常的に使うには不便さが目立つ駅となっています。
上毛高原駅(上越新幹線)

群馬県利根郡みなかみ町に位置する上毛高原駅は、東京から約1時間で到着できる距離にあります。
しかし在来線との接続がなく、周辺都市への移動はバスに頼る必要があります。
沼田市中心部までは約20分かかりますが、バスの本数は1日数本しかないため、通勤や通学には使いづらいのが現実です。
スキーや温泉など観光利用を目的に建設された駅ですが、観光シーズン以外は利用が少なく、通勤できる気がしない駅とも言われています。
新函館北斗駅(北海道新幹線)

北海道新幹線の玄関口として建設された新函館北斗駅ですが、函館市の中心部からは約20km離れています。
函館駅までは、はこだてライナーで15〜20分ほど、観光客からすると「函館と名乗りながら函館ではない」というギャップが不便さを感じさせます。
駅周辺はまだ開発途中で、商業施設や宿泊施設も限定的、観光客の多くが函館駅まで移動してしまうため、北海道の新幹線駅なのに人が少ないと言われてしまう駅です。
新岩国駅(山陽新幹線)

山口県岩国市にある新岩国駅は、在来線の錦川清流線と接続していますが、この路線は本数が少なく都市部へのアクセスのしやすさに欠けます。
また広島駅や徳山駅といった大きな都市の駅に挟まれており、利用客が分散してしまうのもネックとなり、せっかく新幹線が停まるのに「在来線みたいな地味さ」と言われてしまう残念な駅と言われています。
三河安城駅(東海道新幹線)

愛知県安城市にある三河安城駅は、名古屋駅のすぐ手前という立地、東海道本線との接続はあるものの、停車するのは各駅停車レベルの列車のみで利便性が高いとは言えません。
車内アナウンスで、名古屋の一つ手前と紹介されることで知名度だけは全国区、しかし実際に降りる人は少なく「中途半端な駅」と揶揄されることもあります。
まとめ
今回紹介した5つの駅はいずれも新幹線が停車するものの、アクセスや接続の不便さ利用者数の少なさが目立つ駅です。
建設当時は地域振興や観光需要を見込んで設置された背景があるものの、現在の鉄道利用状況や都市構造の変化によって「残念駅」と呼ばれるようになっています。
しかし一方で、観光シーズンには重要な役割を果たす駅も多く、存在意義がまったくないわけではありません。
新幹線駅の明暗は、日本の交通網や地方の未来を考える上で興味深いテーマと言えるでしょう。
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