夜中に何度もトイレに。それ「腎」の弱りかも?漢方薬で考える頻尿ケア

「寒くなるとトイレが近くなる」「夜中に何度も目が覚める」そんな頻尿の悩み、年齢のせいとあきらめていませんか?

日常生活に支障が出るほどではないけれど、なんとなく気になる……という人は多いのではないでしょうか。

今回は東洋医学の視点から、頻尿の原因や体質、生活習慣でできるケア方法を紹介します。

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頻尿とは?

頻尿は、排尿の回数が多くなる状態を指します。

頻尿の原因はひとつではない

1日のなかで「日中8回以上トイレに行く」「夜中に2回以上トイレに起きる」なら、頻尿の傾向があるといわれています。

頻尿の原因は、膀胱の働きや尿量の増加、精神的なものなどさまざまです。

たとえば水分の摂りすぎやカフェインの摂取、運動不足、加齢による膀胱の老化、ストレスなども影響します。

とくに、夜中に何度もトイレに起きる「夜間頻尿」は、眠りが浅くなる中高年以降の人に多く見られる傾向です。

「冷え」と「加齢」が引き金に

秋冬に頻尿の症状が出やすいのは、冷えによって膀胱が敏感になるからです。

さらに、年齢とともにからだ全体の機能が低下すると、尿をしっかりためる力が弱まり、ちょっとした刺激で尿意を感じやすくなります。

加齢とともに起こる変化を「体質」ととらえ、根本から整えるのが東洋医学の考え方です。

東洋医学では「腎」と「気」の衰えに注目する

東洋医学では、頻尿の原因をからだのバランスの乱れとしてとらえます。

とくに関わりが深いのが「腎(じん)」と「気(き)」の働きです。

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「腎」は排尿のコントロール役

東洋医学における「腎」は、西洋医学の腎臓とは少し異なり泌尿器系・生殖器系全体や、生まれながらの生命力のこと。

成長・老化・ホルモン・排尿などに関わる大切な働きを担っています。

この「腎」の力が弱くなると、尿をためたり排出したりする機能が低下し、頻尿・夜間尿・尿もれなどが起こりやすくなります

とくに高齢者の頻尿や夜間尿には、この「腎虚(じんきょ)」の状態が隠れていることが多いと考えられています。

「気」は膀胱の働きを支えるエネルギー

「気」は、からだのあらゆる働きを支えるエネルギー源です。

膀胱の締まりを保つにも、この「気」の力が必要です。

気が不足した「気虚(ききょ)」状態になると、尿意を我慢できずにトイレが近くなったり、ちょっとした冷えやストレスで尿が出やすくなったりします

体力の低下や疲れやすさも「気虚」のサイン。

頻尿とともに感じているなら、体質の見直しが必要かもしれません。

頻尿ケアには、冷えとストレス対策がポイント

「冷え」や「ストレス」も頻尿を悪化させる要因です。

生活習慣を見直すことで、からだの巡りやバランスを整えることができます。

下半身を冷やさない

膀胱や腎に関わる部位は、下腹部や腰まわりに集中しています。

寒い季節は、この部分を温めることが重要です。

  • 腹巻きやカイロを活用する
  • お風呂でしっかりからだを温める
  • 靴下やレッグウォーマーで足元を冷やさない

こうした工夫で、頻尿の引き金となる冷えを防ぎましょう。

深呼吸やストレッチでリラックス

ストレスも自律神経を乱し、頻尿の症状を悪化させる原因になります。

緊張が続くと、膀胱の筋肉が過敏に反応してしまうからです。

意識的に深呼吸をしたり、軽いストレッチを取り入れたりして、日常的にリラックスする時間を持ちましょう。

スマホやテレビから離れて、ぼーっとする時間をつくるのも効果的です。

頻尿には漢方薬という選択肢も

頻尿のケアには、体質やバランスを整える漢方薬の力を借りるのもおすすめです。

体質に合わせて根本から改善

漢方薬は「症状」を改善するだけではなく「体質」そのものを整えることで、頻尿の根本原因にアプローチします。

頻尿対策には、

  • 膀胱の機能を正常化する
  • ホルモンバランスの乱れを整える
  • 自律神経の乱れを整え、排尿のコントロールを改善する

などの働きのある生薬を含む漢方薬から選び、根本改善を目指します。

頻尿対策におすすめの漢方薬

  • 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)

からだを温めて腎を補い、加齢による泌尿器・生殖器の機能低下に伴う排尿障害、頻尿を改善する漢方薬です。

冷えやすい、または、下肢の痛みがある方に向いています。

  • 清心蓮子飲(せいしんれんしいん)

気を補い、精神を鎮静させて、頻尿や残尿感や排尿痛を改善する漢方薬です。全身倦怠感があり、口や舌が乾きやすい方に向いています。

いずれも医療用としても使用されている漢方薬で、安全性や効果が認められています。

自分に合った漢方薬を選ぶには?

漢方薬は体質によって合うものが異なります。

そのため「これが効く」と一概に決めつけるのではなく、からだの状態に合ったものを選ぶことが大切です。

悩んだときは、オンラインで気軽に相談できる「あんしん漢方」のようなサービスを活用するのもおすすめです。

薬剤師が体質や悩みに応じた漢方薬を提案し、自宅に届けてくれます。

無理なく続けられる形で、からだの内側から頻尿対策を始めてみましょう。

まとめ

頻尿は、「腎」や「気」の弱りによって起こる、からだからのサインかもしれません。

とくに、夜中に何度もトイレに起きる、寒くなると頻尿がひどくなる……という人は、冷えやストレスによって症状が悪化している可能性があります。

病院に行くほどではないけれど気になるというときは、生活習慣を見直したり、漢方薬でからだのバランスを整えたりすることから始めてみてください。

「なんとなく」の不調を放置せず、からだの声に耳を傾けることが、元気に過ごすための第一歩になります。

この記事の監修者

あんしん漢方薬剤師|山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

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