旅行や帰省などでいつもと違う場所に行くと「なかなか便が出ない」「おなかが張って苦しい」と感じることはありませんか。
旅行中は食事の内容や時間が変わったり、水分を摂る量が減ったりと、普段とは違う生活になりがちです。
さらに、慣れないトイレを使うことに抵抗があり、便意を我慢してしまう人もいるでしょう。
せっかくの旅行を楽しむためにも、出発してから慌てて対策するのではなく、旅行前からおなかの調子を整えておくことが大切です。
今回は、旅行中に便秘になりやすい理由と、旅行前・旅行中に取り入れたい腸活習慣を紹介します。
旅行や外出が続くと便秘になりやすいのはなぜ?

旅行中は食事や睡眠、運動、トイレのタイミングなど、普段の生活からさまざまな変化が生じます。
一つひとつは小さな変化でも、いくつか重なることで便が出にくくなることがあります。
食事の内容や時間が変わる
旅行中は外食が増えたり、移動や観光の予定に合わせて食事時間がずれたりすることがあります。
旅先のグルメを楽しむうちに、肉料理や麺類などが中心となり、普段より野菜や海藻、豆類、果物などを食べる機会が減る人もいるでしょう。
食物繊維は便の量を増やすなど、排便と関わりの深い栄養素です。
普段より食物繊維の摂取量が少なくなることは、旅行中の便通に影響する可能性があります。
また、早朝から出かけるために朝食を抜くなど、いつもの食事リズムが崩れることも一因です。
いつもより水分を摂る量が減る
「移動中にトイレへ行きたくない」「観光中に何度もトイレを探したくない」と考え、飲み物を控えてしまう人もいます。
水分が不足すると便が硬くなり、出しにくくなることがあります。
とくに暑い季節やたくさん歩く旅行では、汗をかく分、知らないうちに水分が不足していることもあるでしょう。
ただし、便秘だからといって大量の水を飲めば解消できるわけではありません。
大切なのは、旅行中も極端に水分を控えず、こまめな水分補給を心がけることです。
睡眠や運動など生活リズムが変わる
旅行では、いつもより早く起きたり、夜遅くまで出歩いたりすることもあります。
寝る時間や起きる時間が普段と大きく変わり、睡眠不足になることもあるでしょう。
また、旅行中は車や電車、飛行機で長時間座ったまま過ごすケースも少なくありません。
便秘には運動不足やストレスなど、さまざまな生活習慣が関係しています。
旅行中に普段とまったく同じ生活をする必要はありませんが、睡眠時間を確保したり、移動の合間に少し歩いたりして、できるだけ生活リズムを大きく崩さないよう意識しましょう。
慣れないトイレで便意を我慢してしまう
「ホテルのトイレでは落ち着かない」「観光の途中だからあとにしよう」と、便意があっても我慢してしまう人もいるでしょう。
しかし、便意を繰り返し我慢すると、便意を感じにくくなることがあります。
旅行中は予定を詰め込みすぎず、トイレに行ける時間も考えて行動しましょう。
便意を感じたら、できるだけ我慢せずにトイレへ行くことが大切です。
旅行前から始めたい便秘対策

旅行中だけ特別なことをするのではなく、出発前から排便しやすい生活習慣を整えておきましょう。
毎日の食事や水分、トイレの時間を少し意識することから始められます。
食物繊維を含む食品を毎日の食事に取り入れる
食物繊維は、穀類やいも類、豆類、野菜、きのこ、果物、海藻などに多く含まれています。
普段の食事で不足していると感じる人は、いきなり食生活を大きく変える必要はありません。
たとえば、白米に大麦を混ぜる、朝食に果物を加える、みそ汁を野菜やきのこ入りにするなど、取り入れやすい方法から始めてみましょう。
旅行直前だけ意識するのではなく、日頃からさまざまな食品を食べる習慣をつけておくことが大切です。
水分をこまめに摂る習慣をつける
忙しいと、気づかないうちに水分補給を忘れてしまうことがあります。
「朝起きたら飲む」「食事と一緒に飲む」など、自分なりのタイミングを決めておくと習慣にしやすいでしょう。
旅行中もペットボトルや水筒を持ち歩き、移動や観光の合間に少しずつ水分を摂るようにします。
持病などによって水分摂取量を指示されている場合は、医師の指示に従ってください。
朝食後にトイレへ行く時間を作る
朝食を食べると胃に食べ物が入り、その刺激によって大腸が動きやすくなります。
そのため、朝食後は排便のタイミングを作りやすい時間帯です。
朝はぎりぎりまで寝て、急いで家を出るという人も、旅行前から少し余裕を持って朝食を食べ、トイレへ行く時間を作ってみましょう。
便意がなくても無理にいきむ必要はありません。
「朝食を食べたらトイレに座る」など、自分なりの排便リズムを作っておくと、旅行先でも普段の習慣を続けやすくなります。
旅行中も続けたい腸活習慣

旅行中は、食事もスケジュールも普段どおりにはいかないものです。
完璧を目指すのではなく、旅を楽しみながらできる範囲で腸活を続けてみましょう。
旅先の食事では発酵食品や食物繊維を意識する
旅行の楽しみのひとつが、その土地ならではの食事です。
せっかくの旅行で食べたいものを我慢する必要はありません。
ただし、外食が続くと食事内容が偏りやすいため、足りない食品を少し補うことを意識してみましょう。
たとえばホテルの朝食でヨーグルトや納豆などの発酵食品を選ぶ、野菜やきのこ、海藻を使った小鉢を追加する、間食に果物を選ぶなどの方法があります。
「毎食きちんと腸活しなければ」と考えるのではなく、選べる場面で一品プラスするくらいから始めてみてください。
腸活サプリメントを持ち歩く
旅行中は外食が中心になり、自宅にいるときのように食事を整えるのが難しいこともあります。
そんなときは、食物繊維やビフィズス菌、酪酸菌などを含む腸活サプリメントを、食生活を補う方法のひとつとして活用するのもいいでしょう。
サプリメントは持ち運びやすいため、旅行や出張など環境が変わるときでも、普段の腸活習慣を続けやすい点がメリットです。
ただし、サプリメントを摂れば便秘が解消するというものではありません。
まずは食事や水分、睡眠、運動、排便習慣を整えることが基本です。
普段の生活で続けている腸活のひとつとして、自分に合った方法を無理なく取り入れましょう。
まとめ
旅行中に便秘になりやすい背景には、食事内容や水分量、睡眠や運動などの生活リズム、便意の我慢など、いくつもの要因が関係しています。
出発してから慌てて対策するのではなく、普段から食物繊維を含む食事やこまめな水分補給を意識し、朝食後にトイレへ行く時間を作るなど、自分なりの排便リズムを整えておきましょう。
旅先では、発酵食品や食物繊維を含む食品を選んだり、普段利用している腸活サプリメントを持参したりするのもひとつの方法です。
旅行中だからこそ無理をせず、できる腸活を続けることが大切です。
おなかの調子を整えて、旅行を思いきり楽しみましょう。
<この記事の監修者>

山形ゆかり(やまがたゆかり)|薬剤師・薬膳アドバイザー・フェムケアサポーター
糖尿病病棟での勤務経験から、予防医学と食事の重要性を痛感し、薬膳・発酵・フェムケアの専門家として独立。「腸内環境は健康の土台」の信念とエビデンスを軸に、飲食店や薬膳サロンなどの開発・レシピ監修に携わる。私生活でも、自家製味噌やキムチを欠かさない攻めの腸活を実践。季節の食材と薬膳を組み合わせた独自の「腸にやさしいレシピ」を探求し続けている。
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