「最近、胃が重い気がする」「冷たいものを食べる機会が増えたせいか、食欲が落ちてきた」「おなかがゆるい日が続くけれど、まだ夏本番ではないし大丈夫だろう」そんな不調を感じていませんか。
暑くなり始める時期は、冷たい飲み物や食べ物、冷房の冷えなどが重なって、胃腸が思った以上に弱りやすくなります。
とくに中年以降は、若いころのように無理がききにくく、ちょっとした冷えや食生活の乱れが不調につながりやすくなります。
この記事では、夏前に起こりやすい胃腸疲れの原因と、日常でできる整え方、漢方薬を使ったケアについてわかりやすくご紹介します。
夏前に胃腸疲れが起こりやすい原因
まずは、なぜ6月ごろに胃腸の調子が乱れやすいのかをみていきましょう。
冷たい飲み物や食べ物で胃腸が冷えている
暑くなり始めると、冷たいお茶やビール、アイス、そうめんなどを口にする機会が増えます。
ひんやりしたものは気分をすっきりさせてくれますが、摂りすぎると胃腸を内側から冷やします。
胃腸が冷えると、消化する力が弱まり、胃もたれや食欲低下が起こりやすくなります。
おなかが張る、便がゆるいといった不快感につながることも。
湿気や暑さで胃腸の働きが落ちやすい
6月は気温だけでなく湿度も高くなりやすい時期です。
この時期は、からだの中に余分な水分がたまりやすく、だるさや食欲不振が出やすくなります。
漢方では、こうした湿気の影響で胃腸の働きが鈍ると考えます。
胃腸がうまく働かないと、食べたものを十分に消化しにくくなり、胃の重さやおなかのゆるさが出やすくなります。
冷房や薄着でおなかまわりが冷えている
この時期は、外は蒸し暑いのに、室内は冷房が効いていることも少なくありません。
そのため、知らないうちにおなかや腰まわりが冷えている人もいます。
とくに、仕事で長時間座っている人や、冷たい風にあたり続ける人は注意が必要です。
おなかが冷えると、腸の動きが乱れ、下痢や腹痛が起こりやすくなります。
暑い時期の不調には、実は冷えが関係していることもあるのです。
夏前の胃腸疲れを整える方法
ここからは、毎日の生活で取り入れやすい整え方をご紹介します。
冷たいものを摂りすぎない
胃腸を守るためには、まず冷たいものの摂り方を見直すのが大切です。
冷たい飲み物を一気に飲むのではなく、常温に近いものを選んだり、少しずつ飲んだりすると負担を減らせます。
アイスや冷たい麺類が続いているときは、汁物や温かいおかずを組み合わせるのもおすすめです。
暑いからといって、毎食冷たいものばかりに偏らないよう意識してみてください。
消化のいい食事で胃腸を休ませる
胃腸の調子が落ちているときは、無理にがっつり食べる必要はありません。
おかゆ、うどん、スープ、豆腐、白身魚など、消化しやすいものを選ぶと胃腸を休ませやすくなります。
脂っこいものや刺激の強いものを食べることや、食べすぎや飲みすぎは、胃腸にさらに負担をかけます。
食欲がないときほど、量よりもやさしさを意識した食事が大切です。
おなかを冷やさない工夫をする
胃腸疲れを防ぐには、食事だけでなく冷え対策も大切です。
冷房の効いた場所では、薄手の上着を使ったり、ひざかけをかけたりしておなかまわりを守りましょう。
寝るときにおなかが冷えやすい人は、腹巻きを使うのもひとつの方法です。
シャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯につかってからだを温めるのもおすすめです。
胃腸をいたわるには漢方薬という選択肢も
胃腸疲れが気になるときは、漢方薬を取り入れる方法もあります。
漢方薬は、つらい症状をやわらげるだけでなく、内側から乱れたバランスを整えて不調をくり返しにくい状態を目指していくのが特徴です。
夏前に起こる胃腸の不調には、
- 胃腸の働きを回復する
- 水分代謝を整える
- おなかを温める
といった働きのある漢方薬が使われます。
自分の体質や症状に合うものを選ぶのが大切です。
夏前の胃腸疲れにおすすめの漢方薬
- 六君子湯(りっくんしとう)
胃腸の働きを整え、食欲不振や胃もたれ、疲れやすさなどに用いられます。
胃が重い、少し食べただけで苦しいといった不調がある人に向いています。
- 人参養栄湯(にんじんようえいとう)
胃腸の冷えが気になる人に使われる漢方薬です。
冷たいものを摂るとおなかをこわしやすい、手足も冷えやすいといった人に向いています。
自分に合った漢方薬を選ぶのが難しいときは「あんしん漢方」を利用するのもおすすめです。
オンラインで漢方薬に詳しい薬剤師に相談でき、自宅にいながら手軽に漢方薬を選べます。
この夏のお守りに、ぜひ漢方薬を取り入れてみてください。
まとめ
夏前の胃腸疲れは、冷たい飲み物や食事、湿気、冷房による冷えなどが重なって起こりやすくなります。
まだ夏本番ではないからと軽くみていると、不調が長引くこともあります。
まずは、冷たいものを摂りすぎないこと、消化のいい食事を選ぶこと、おなかを冷やさないことから始めてみましょう。
さらに、胃腸を内側から整えたいときは、漢方薬を取り入れる方法もあります。
毎年この時期に胃腸の不調をくり返しているなら、生活習慣を見直しながら、自分に合ったケアを見つけていきましょう。
<この記事の監修者>

山形 ゆかり(やまがたゆかり)|あんしん漢方薬剤師
薬剤師・薬膳アドバイザー・フェムケアサポーター。糖尿病病棟での経験から予防医学と食事の重要性を痛感し独立。エビデンスを軸に薬膳・発酵・フェムケアの視点でレシピ監修や執筆、講師活動を通じ「食から整える健康」を提唱。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。
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