現在、若者の恋愛離れや未婚率の上昇が進み、性経験のない人も増えているといいます。
インターネットやSNSの普及によって、恋愛や性に関する情報は簡単に手に入るようになったはずなのに、なぜ実際の経験は減っているのでしょうか。
若者の恋愛離れが加速
1980年代後半から1990年代にかけて、日本では恋愛が一大ブームとなっていました。
テレビでは『東京ラブストーリー』などの恋愛ドラマが人気を集め、クリスマスイブには恋人とホテルで過ごす、当時は恋人がいることが一種のステータスであり、一定の年齢になれば結婚するという価値観も根強く残っていたのです。
しかし、2000年代に入ると状況は変化し、草食系男子という言葉が広まり、恋愛に積極的ではない生き方も珍しくなくなりました。
日本性教育協会の調査によると、高校生男子のキス経験率は2005年の48.6%から、2023年には22.8%まで低下しており、かつて約半数が経験していた行為が、現在では4人に1人にも満たない水準となりました。
背景には、スマートフォンやSNSの普及も関係していると考えられ、動画やゲーム、趣味など、1人でも楽しめる娯楽が増えたことで、恋愛以外にも充実感を得られるようになったと言われています。
もっとも、恋愛離れの原因をスマートフォンだけなく、経済的不安や出会いの機会の変化など、複数の要因が指摘されています。
未婚率上昇との意外な関係
恋愛離れとともに注目されているのが、若者の性経験率の低下です。
かつて、性に関する情報は雑誌や友人との会話などから得ることが一般的でしたが、現在はインターネットを通じて誰でも簡単に知識を得られます。
それにもかかわらず、実際の性経験は減少傾向にあるのです。
日本性教育協会の調査でも、高校生や大学生の性交経験率は2005年をピークに低下、これは必ずしも初体験の平均年齢が上昇したことを意味しませんが、若い年代で性経験を持たない人が増えていることを示しています。
さらに、恋愛離れと無関係ではなさそうなのが未婚率の上昇で、2020年の国勢調査に基づく50歳時点の未婚割合は、男性が約28%、女性が約18%となっています。
もちろん、結婚したくても経済的な事情や出会いの少なさから実現できない人もいますが、結婚せずに自分の時間や趣味を大切にする生き方も、以前より受け入れられるようになりました。
かつては、なぜ結婚しないのかと問われた時代でしたが、現在では恋愛も性経験も結婚も、誰もが同じ時期に経験するべきものではなくなったのです。
1人でも幸せに暮らせる社会の広がりは、自由な生き方を実現した結果なのか、それとも人とのつながりが薄れた結果なのでしょうか。
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