「なんだか気分が落ち込む日が続く…」
ひょっとしたらそれは、5月病かもしれません。
5月病は心が病みかけている可能性があります。
甘く見ると重症化することもあるので、日頃から意識的にストレスケアを行いましょう。
この記事では5月病の原因から対策、ストレスケアの方法まで徹底解説いたします。
5月病かも?症状と原因をチェック
ゴールデンウィーク明けによく耳にする5月病。
5月病とは正式名称ではなく俗称であり、医学的には適応障害の状態と考えられています。
この時期は、進学や就職、転居などで新しい環境に対するストレスがたまりやすい時期です。
このような社会的なストレスがたまることで、5月病を発症しやすくなります。
では、実際にどのような症状が起こるのでしょうか。
気になる方はぜひチェックしてみましょう。
【精神面】
- やる気が出ない
- 何をするにも気持ちが乗らない
- 将来の目標や進路などの喪失感
- 不登校や出社拒否
- 集中力の低下
【身体面】
- 風邪のような症状(頭痛、倦怠感)
- 食欲不振、下痢、吐き気、腹痛などの消化器症状
- 睡眠障害、頭痛、めまい、動悸などの自律神経症状
以上のような症状がひとつでもあれば要注意です。
5月病を放置するのは危険?
5月病の症状は、一時的なものであれば深刻に考える必要はありません。
しかし、「そのうち回復するだろう」と軽く見てしまうと、深刻な病へと進行することもあるので注意が必要です。
5月病の多くはパニック障害などを含む適応障害と診断され、放置すると重症化します。
適応障害はストレスが原因で発症するといわれているため、まずはストレス因子から離れることが大切です。
また、5月病を放置することでアルコール依存症のような別の病気へと繋がり、更なる治療が必要になるケースも。
実際、適応障害と診断された方の40%以上が、5年後にうつ病と診断名が変更されているデータもあります。(※1)
普段と違う様子が1~2週間以上続くようであれば、心療内科や精神科などで診察を受けるようにしましょう。
5月病の対策・予防するメンタルケア
ここからは「5月病かな?」と思ったときのメンタルケアを3つ紹介します。
早めに対処することで、元気な毎日を取り戻すことができるでしょう。
5月病でなくても健やかな日々のために、ぜひ実践してみてください。
1.トリプトファンを意識して摂る
セロトニンという名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
セロトニンとは通称「幸せホルモン」といわれ、ストレスに対して効能のある脳内物質です。
5月病はストレスが原因によるものと考えられているため、セロトニンは5月病対策に効果的なホルモン物質になります。
セロトニンは脳内で作られますが、その材料となるものが必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンです。
トリプトファンは体内で生成することができないので、食事からの摂取が必須となります。
【トリプトファンが多く含まれる食材】
- 大豆製品|豆腐、納豆、味噌、しょうゆ
- 乳製品|チーズ、牛乳、ヨーグルト
- 穀類|米
日頃から上記の食材をバランスよく取り入れながら、5月病を乗り切りましょう。
2.屋外での軽い運動
5月病対策に、屋外での軽い運動はとても効果的です。
人は日光を浴びると、脳内にセロトニンが分泌されます。
セロトニンは精神の安定や安心感を与えてくれるうえ、直感力を上げるなど脳を活発に働かせ、ストレス対策に効果を発揮します。
また、セロトニンは適度な運動をすることでも活性化されるといわれていることから、屋外でからだを動かすことは5月病対策に効果的です。
セロトニンの分泌には、運動量が比較的単調な有酸素運動が適しているため、ランニングや水泳、サイクリングなどがおすすめです。
3.好きなことに没頭する
好きなことや趣味に没頭する時間はメンタルケアに大変効果的です。
意識的に脳を動かしたり、喜怒哀楽を引き出したりすると、セロトニンの分泌量が増えるといわれています。
喜怒哀楽を引き出すのに一番効果的なのは、自分の好きなことに没頭すること。
感動の涙を流したり、映画や小説、芸術などに心震わせることでセロトニンの分泌量が増え、ストレスを逃す働きをしてくれます。
からだを動かすことが好きな方は屋外でスポーツを、屋内で過ごすことが好きな方は映画鑑賞やスポーツ観戦などもいいですね。
日々のストレスを解消するために、心が休まる時間を取ることはとても大切です。
最近心が疲れているな、と感じたら、積極的に癒しの時間を作るようにしましょう。
ストレスや不安感には漢方薬もおすすめ
以前に比べて倦怠感が続いたり、やる気が出ない日が続いたりする場合は、漢方の服用を選択肢に入れてみるのはいかがでしょうか。
漢方薬は自然由来の成分から作られており、継続して服用することで根本からの改善が期待できます。
5月病の症状には「自律神経を整える」「不安感や気分の落ち込みを改善する」「イライラや神経の高ぶりを抑える」などの作用がある漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。
5月病特有の症状だけでなく、さまざまな不調にアプローチできるところが、漢方薬のメリットです。
おすすめの漢方薬
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)
季節の変わり目で乱れやすい自律神経を調整し、イライラやのぼせを鎮めると同時に、不安や不眠などの神経症状を改善します。
ホルモンバランスの乱れや血流を改善する働きもあり、PMSや更年期のホットフラッシュ、肩こりにも効果があります。
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
興奮を抑えて精神的に不安定な状態を安定に導き、精神不安や動悸、不眠を改善します。。
神経の高ぶりを鎮め、心とからだの状態を安定させる働きで、更年期の神経症や高血圧の随伴症状にも効果があります。
漢方薬は、体質に合わないものを服用すると、副作用が生じたり、効果を得られなかったりすることがあります。
そのため、初めて漢方薬を購入するときは医師や薬剤師に相談するのが安心です。
忙しくて病院へ行く時間がない場合は、スマホひとつで相談できる「あんしん漢方」のようなオンライン漢方サービスがおすすめ。
漢方の専門家が集結した医療チームとAIが連携し、あなたに合った漢方薬を選び、自宅まで郵送してくれます。
漢方薬を試してみたい、病院へ行く時間はないけれど日々の生活に漢方薬を取り入れたいなど、気になる方はぜひチェックしてみてください。
まとめ
「ひょっとしたら5月病かも?」と思ったら、なるべく早く対処することが重要です。
また、ストレスを感じる日々が続いたらバランスのよい食事と屋外での適度な運動を行うなどして、ストレスをためないような日々を心がけましょう。
参考サイト
(※1)深田恭子さんも公表した「適応障害」とは?|日本福祉教育専門学校
公式|あんしん漢方
<この記事の監修者>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師|碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
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