夏の暑い夜、エアコンをつけると寒く、消すと暑くて寝苦しい……こんな経験をしたことはありませんか?
夏の夜に熟睡できず、疲れが取れないと感じている人は多くいます。
この記事では、夏の暑い夜でも快適に眠るための方法を紹介します。
快眠のポイントを押さえて、朝起きたときにスッキリとした気分で一日を始めましょう。
この夏、熟睡できていますか?
夏になると、どうしても睡眠の質が低下しがちです。
その理由のひとつは、気温が高いためです。
私たちのからだは、寝るときに深部体温が下がることで、自然に眠りに入ります。
しかし、暑い環境では深部体温が下がりにくくなり、途中で目が覚めてしまったり、眠りが浅くなったりするのです。
また、エアコンの風がからだに直接当たると、冷えすぎて眠りを妨げることもあります。
このような理由から、夏の夜は熟睡しにくくなるといわれています。
睡眠の質が下がるとこんなリスクが
睡眠の質が低下すると、からだや心にさまざまな影響が出ます。
そのひとつが、太りやすくなることです。
睡眠不足が続くと食欲を抑えるホルモンが減少し、食欲を増進させるホルモンが増加します。
結果、つい食べ過ぎてしまい体重が増えるのです。
また、生活習慣病のリスクも上がります。
睡眠不足は高血圧や糖尿病などの原因になるとされており、健康への影響が大きいのです。
さらに、意欲や記憶力などの認知機能にも影響を与えます。
仕事や勉強のパフォーマンスが低下し、集中力が持続しにくくなることもあるでしょう。
このように、睡眠の質が低下すると、健康や生活に大きなデメリットが生じるのです。
夏の睡眠の質を高めるポイント
寝苦しい夏の夜、睡眠の質を高めるポイントを紹介します。
就寝環境の整え方
快適に寝るためには、就寝環境を整えることが大切です。
まず大切なのは寝室の換気。
寝室は日中出入りすることが少なく、熱や湿気がこもりやすい傾向にあります。
そのため、窓や扉、クローゼットを開けてこもっていた熱を逃がしましょう。
エアコンを使う場合は、28℃程度に設定し、扇風機やサーキュレーターを併用して部屋全体の空気を循環させることも効果的です。
また、寝具や衣類も見直してみましょう。
通気性のいい素材の寝具や、吸湿性の高いパジャマを選ぶことで、快適さが増します。
寝具のカバーを夏用に変えるだけでも、かなり違いが感じられるはずです。
入浴時は湯船にしっかり浸かる
「お風呂に入るとよく眠れる」というのはよく聞く話ですが、なぜそうなのかを知っていますか?
入浴によって体温が一時的に上がり、その後急激に下がることで、眠気が誘発されるのです。
とくに夏場はシャワーだけで済ませがちですが、湯船にしっかり浸かることで、この効果を最大限に活かすことができます。
朝食にトリプトファンを多く摂る
快眠のためには、食事も大切です。
とくに朝食にはトリプトファンを多く含む食品を摂ることをおすすめします。
トリプトファンは、セロトニンという快眠ホルモンの材料となるアミノ酸です。
バナナや乳製品、卵、大豆製品などはトリプトファンを多く含んでいます。
これらを朝食に取り入れることで、夜の眠りが深くなるといわれています。
熟睡したい人には漢方薬もおすすめ
睡眠の質を高めるために、漢方薬を試してみるのもひとつの方法です。
睡眠の質の低下の原因としては、気温が高いことに加えて、ストレスや過労、血流不足なども考えられます。
そのため、夏の睡眠の質の改善には、
- 自律神経の乱れを整え、ストレスを緩和する
- いらだちや興奮を鎮めて寝つきをよくする
- 血流をよくして中枢神経の機能を回復し安眠に導く
- 消化吸収の機能を改善して、からだに栄養を届けて、心とからだを元気にする
- からだの余分な熱を冷まし、熟睡を妨げるほてりを改善する
などの働きのある漢方薬を選びます。
漢方薬は、自然の生薬がからだにやさしく働きかけ、心とからだのバランスを整えることで、睡眠の質を高め、心身をより健康な状態へと導いてくれるでしょう。
睡眠の質を高める漢方薬
- 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
からだの余分な熱を取りさり、心を落ち着かせることで、のぼせ、不眠に用いられます。
- 抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
からだにこもった熱を冷ましてイライラや興奮を鎮めることで、眠りの質を高めます。
漢方薬は種類が多く、自分で選ぶのは大変です。
そのため、自分に合った漢方薬を選ぶためには専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
「あんしん漢方」は、オンラインで漢方薬のプロである薬剤師に相談ができるサービス。
気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
の暑い夜でも快適に眠るためには「就寝環境を整えること」「入浴習慣を見直すこと」そして「食事に気を配ること」が大切です。
これらの方法を実践することで、睡眠の質が改善され、健康や生活の質も向上するでしょう。
快眠を手に入れて、毎日を元気に過ごしましょう。
公式|あんしん漢方
<この記事の監修者>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師|碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
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