暑い日が続き、疲労感や食欲不振などなんとなく体調が悪い日が続いていませんか?
近年は、気候変動により夏の期間が長くなり「残暑バテ」が起こりやすい状態です。
今回は、残暑を乗り切るため、疲れたからだを回復させる食べ物を紹介します。
暑すぎる夏、そろそろバテていませんか?
残暑バテとは、夏の終わりから秋の始まりにかけて起こる体調不良です。
主な症状として、疲労感、立ちくらみ、頭痛、食欲不振、胃腸不良などがあります。
残暑バテの原因はからだの冷えです。
暑い夏は、冷たい食べ物を選んだり薄着で生活したりと、からだを冷やす生活習慣をとってしまいがち。
からだが冷えると、血の巡りが悪くなり、内臓の機能を低下させてしまいます。
また、近年では10月頃まで暑い日が続くため、日中と朝晩の気温の差にからだが適応しきれず、自律神経の乱れにつながることもあります。
このように、夏のあいだに蓄積したからだの負担が、暑さが落ち着いたタイミングで押し寄せて、「残暑バテ」を起こしてしまうのです。
残暑を乗り切るのに効果的な食材
残暑バテ対策はからだの内側から。
自律神経の乱れを整える食材を取り入れて、弱ったからだを回復させましょう。
発酵食品
発酵食品は、内臓の冷えで弱った胃腸を回復させるための強い味方。
味噌、納豆、ヨーグルト、キムチなど、身近な食材が多いのも嬉しいポイントです。
また、腸は第2の脳と呼ばれており、幸せホルモンのセロトニンのほとんどは腸で作られているといわれています。
そのため、自律神経の乱れによる精神面の不調にも効果が見込めます。
発酵食品を取り入れて、腸内環境を整えて胃腸の不調を改善するとともに、幸せホルモンを分泌させてこころの不調も改善しましょう。
魚介類
内臓や血や筋肉はタンパク質からできているため、弱ったからだを元気にするには良質なタンパク質を摂取するのが有効です。
なかでも、魚介類は、低カロリー・高タンパクなので積極的に取り入れたい食材のひとつ。
サンマ、鮭、サバなど秋に旬を迎える魚は栄養が豊富で味もおいしく、比較的安価で手に入るためおすすめです。
ナッツ
ナッツ類は栄養価が高く、少量で栄養補給ができるため、食欲がわかないときでも大丈夫。
たとえば、アーモンドは、自律神経の働きを整えるビタミンE、血液の流れを促進するマグネシウムが含まれているため、残暑バテに効果が見込めます。
ただし、健康にいいからといって食べ過ぎは禁物。
アーモンドなら1日あたり20~25粒を目安にしましょう。
緑黄色野菜
からだを動かすためには、エネルギー源として脂質・糖質・タンパク質が必要ですが、それらをエネルギーに変えるためにはミネラルとビタミンが必要です。
トマト、かぼちゃ、ピーマンなどの緑黄色野菜には、ミネラルやビタミンがたくさん含まれているため、これらを食べることでエネルギー代謝をよくすることができます。
上述の魚と一緒に調理して、残暑バテで疲れたからだにエネルギーを注入しましょう。
バナナ
汗をかくと、カリウムとビタミンも一緒に失われ、だるさや疲れを感じやすくなります。
バナナはカリウムの含有量が非常に多く、ビタミンBやビタミンCも含まれているため、不足した栄養素を補うのに最適な果物です。
加えて、食物繊維やオリゴ糖など整腸作用が期待できる成分も含まれているため、弱った胃腸を回復させる効果もあります。
バナナは残暑バテにぴったりの食べ物だと言っても過言ではありません。
残暑バテには漢方薬もおすすめ
食生活を整えるのが一番だとわかっていても、時間や手間がかかるため、実現するのは難しいですよね。
そんな人におすすめなのは、漢方薬です。
漢方薬は、めんどうな準備はなくただ飲むだけなので、手軽に取り入れられます。
残暑バテは、長期間にわたる冷たいものの摂りすぎや、寒暖差による自律神経の乱れが原因です。
そのため、
- 疲労回復を促す
- 胃腸の働きをよくする
- 自律神経の乱れに働きかける
といった効果のある漢方薬を選ぶのがおすすめです。
おすすめの漢方薬
● 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
消化吸収などの胃腸の働きを高めることで、疲労を回復し気力を充実させます。
● 六君子湯(りっくんしとう)
胃腸の働きを促し、胃にたまった余分な水分を排出させて胃腸を温めることで、吐き気、下痢、胃もたれ、食欲不振、倦怠感などに働きかけます。
漢方薬には体質改善の効果もあるため、長期的に服用することでバテにくいからだを目指せます。
また、漢方薬はさまざまな生薬を配合して作られているため、残暑バテ以外の症状にアプローチできるのも魅力のひとつです。
どの漢方薬を選べばいいかわからない人も心配ありません。
AIが自分の体質や症状にあった漢方薬を選んでくれる「あんしん漢方」のようなオンラインサービスもあります。
残暑バテ対策の新習慣に、漢方薬を取り入れてみるのはいかがでしょうか。
まとめ
夏に蓄積した疲れがでやすいのが、暑さが和らぐ夏の終わりです。
弱ったからだを回復させるためには、食生活を整えるのが一番です。
口に入れるものに気をつかい、残暑バテしないよう今から対策していきましょう。
公式|あんしん漢方
<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師|山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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